あらすじ
シリーズ本が本屋大賞「超発掘本!」に選ばれ喜ぶも、コロナ禍到来。厳しく優しく面白いツチヤ教授の日常と名言はコロナ疲れに効く!
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Posted by ブクログ
爆笑させられてしまえば、星5を付けざるを得ない。
著者のエッセイは面白いと前々から聞いていたが、書店でこの本を手に取り2ページほど読んだだけでそれを実感することができた。
この本の魅力はまえがきである。
まえがきにおいて、「この本では何ら重要な提言も情報も提供しない」と明言しているのだ。
つまりこの本を読むにあたって何か得ようとしないでください、と言っているのだ。
欲があるから得られなかったときに落胆するのだ、最初から何も得ようとしなければ失敗しようがない、と。
完全に心を掴まれてしまった。
そしてこれはこの本に限らず、そして読書に限らず、人生のあらゆる場面で適用できる考え方なのではないか?
幸福にしろ、知識にしろ、得よう得ようとするほど遠ざかっていく。
欲は曲者なのだ。
それならいっそ人生の無価値性を認め、無欲になろうではないか。
無欲になるからこそ、逆説的に得られるものがあるのだ。
良い本だから読まなければならない、読まないことに罪悪感を感じる、といった読書ははなから間違いなのだ。
人生の中の無駄を肯定してくれる著者の考え方に共感した。
これからは「何か得られてしまいそうな本」を買ったとしても「何もいらない」と思いながら読むことを決意した。
しかし以前前書きで購入を決意した本の中身が薄かったこともあり、1つ2つ中身を拝見した。
結果、文句なしの購入である。
爆笑してしまったら買わざるを得ない。
そして今家でも爆笑しながら読んでいる。
上記のようなまえがきを書く筆者の本なので、こちら側としても行儀良く前から順番に読むわけにはいかない。
パラパラとページをめくり目に止まった部分を適当に読んでいる。
おそらく筆者も「それでいい」と言ってくれるだろう。
何なら「買ってくれたならあとはどうしてくれても構わない」と言うかもしれない。
いや間違いなく「もう10冊買ってくれ」と言うだろう。
そういう無意味な買い物をするのもいいかもしれない。
無駄こそ人生である。
Posted by ブクログ
毎晩、寝る前に少しずつ読み、ニコニコしながら寝てました。p178の「死ぬまでに一度はラーメンの『全部のせ』を躊躇なく注文できるほどの大富豪になりたいという・・」のフレーズ。ニコニコしてしまう。
Posted by ブクログ
週刊文春連載の『ツチヤの口車』の2019/10〜2020/12分。
真面目な本が続いて、息抜きしたいときに、時々読むシリーズ。
発行前年の2020年の本屋大賞で同シリーズの「無理難題が多すぎる」が超発掘本賞を受賞しているのは知らなかった。
P163 やる気がなくてよかった
ある人が7歳の娘さんに「最近パパ自信を失ってるから、なんかパパのすごいところ言って」と言ったところ、娘さんは「やる気がないのに仕事がんばっているところ」と答えたという。
これほど賢くて、優しくて、奥深くて洞察力のあることばがあるだろうか。ホメようがない相手をホメるのに四苦八苦しているわたしには、この子の才能がうらやましくてならない。