【感想・ネタバレ】クイーンズ・ギャンビット(新潮文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

9歳のベスは孤児院で用務員のおじさんにチェスを教わるとずば抜けた才能を発揮して瞬く間に全米チャンピオンに。誰もが驚く活躍の裏で、勝利へのプレッシャーから薬物やアルコール依存に苦しむ等身大の主人公が描かれる。時に現実から逃げそうになりながらもその才能だけを頼りに強気に勝負の世界へ臨んでいくベス。時に弱々しく、時に頼もしいそのキャラクターがそのままこの作品の魅力となっている。

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2023年09月11日

Posted by ブクログ

アニャのドラマから流れてきたミーハーです。

けどこのドラマがきっかけでチェスを覚えて、どっぷりハマって、暇な時間は脳死でチェスのアプリをするようになりました。

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2022年11月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2021年に発売された本書であるが、年をまたいで読み始めることに。あっという間に読み終えてしまった。読み始めから「面白い作品に出合えたかも…」という期待を持たせたが、その予感は的中した。私個人としてはかなりハマって読めた。主人公のベスが非常に魅力的に映る(表紙のドラマ版の役者さんの印象もあるかもしれないが)。

単にチェスで無双しまくるかと思いきや、年齢が上がってくるにつけ、神童も人間関係やお酒におぼれて挫折を味わったりするさまを淡々とテンポよく描いていく。「淡々と」と書くとどうしても「あっさり」として物語に浸れないのかというとそうではなく、どうしてそうなるのかベスの心のうちがしっかりと描いているし、なんなら言葉以上に心のうちのベスは多弁なのである。それがまた主人公を魅力的に見せるゆえんである。

また、要所要所で出てくるベスを取り巻く友人やチェス仲間たちも単なるその場しのぎのキャラではなく、「ラスト」へ向かうための重要な役割を果たす。使い捨てのキャラクターが実は一人もおらず、「ベス」という人間を構成する重要なポジションにあるため、終盤はアツい!

きっと単に一人で無双するシーンの連発ではこうも物語には浸れなかったであろう。著者の構成力には恐れ入る。

本書は原版はかなり前に出されたのだが、チェスという「盤面」を創造させるためにかなり工夫が必要であったらしく、長らく邦訳されていなかったらしい。訳者の方もなんとか少しでも本書の世界観に浸れるように駒の動きなどを序盤に説明していたりと頑張っている。勿論、その努力は功を奏したと思うし、このように長らく未邦訳ながら「埋もれている」面白い本に出会えたという貴重な体験をさせていただいたことに感謝したい。

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2022年03月11日

Posted by ブクログ

不遇の少女が、チェスと出会い、男性優位のチェス界で対戦相手を続々と凪倒し、ソ連のチャンピオンと死闘の末に勝利する娯楽大作だ。いや、むちゃくちゃ面白かった。

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2021年10月25日

Posted by ブクログ

盤上で繰り広げられる凄まじい心理戦。息が詰まるくらいのチェスの描写には最高に惹きつけられる。男性が圧倒的に多い世界で、問題を抱えながらも勝ち上がっていく姿もカッコいい。原作から37年越しの邦訳だが、とても面白かったのでよくぞ邦訳してくれたと感謝しかない。

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2021年08月15日

Posted by ブクログ

面白かった!
アルコールに溺れていくところの描写がリアルで苦しくなった・・著者の経験をもとにしてたからか・・自分はまだ大丈夫かな・・でも飲み過ぎないようにしないと身を滅ぼすのだ。(戒め)

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2024年03月12日

Posted by ブクログ

孤児の少女がチェスの実力を身につけて世界で活躍していく姿に痺れた。

男性優位、孤児院の窮屈な生活、貧困な母子家庭、依存症、外見へのコンプレックスなどの逆境に負けず成功していく主人公の姿に魅了された。

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2022年02月25日

Posted by ブクログ

久々にドはまりしたドラマの原作をやっと読んだ。
文体はさっぱりしていて、飾気や情感はほぼなく、すごく丁寧に書いた脚本みたいな印象で、ドラマにしやすかったのではないかと思った。かなり原作に忠実に作られていたことがわかった。
無口な主人公ベスの心情が文字化されてあり、そこはやはり小説の醍醐味だなと思う。
ベスが初対面で嫌いになったり心の中で悪態つく人多くて笑う。特にドラマでは気がつかなかったけど、自分より年下のチェスプレーヤーのジレフに対してあんなに心の中で辛辣に貶しているとは、小説を読まないとわからなかった笑。
チェスがメインの話ではあるけど、チェスを通じて孤児で孤独だったベスが人間関係を展開していくところが一番の見所だと個人的に思う。
好きなのはウィートリー夫人との関係性。単なる義母と養子の間柄だけでなく、ブロマンスの対義語のロマンシスを感じた。もちろんジョリーンやシャイベルさんとの関係も好き。
チェスの部分は全然理解できないので、プレー中の心情だけ目を通してたけど、理解できたらより面白く読めるんだろうな。

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2022年01月28日

Posted by ブクログ

チェスの知識はほとんどありませんがチェスのシーンはしびれました。脳内の盤上で繰り広げられる最善手への旅に引き込まれました。マルドゥック・スクランブルのカジノのシーンが想起されました。

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2021年11月05日

Posted by ブクログ

非常に面白かった。ちなみに私はチェスは全く知らない。冒頭のチェスの説明を見て、これは失敗したかと思ったが、本の面白さには全く関係なかった。本当に面白い話で、オススメ。また、この話が書かれたのが30年ぐらい前であること、作者がハスラーを書いた人であることなど、読み終わってから知った。普通の人が、このレベルのチェスを書けるのは驚異。

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2021年09月17日

Posted by ブクログ

「一緒にチェスをしませんか?」


Netflixのドラマを見て、原作を読みたい!!
と強く思ったので。
映像化って大抵ガッカリしがちだけど、これは違ったのでは?

原作の雰囲気を崩すことなく、映像の強みを活かして成功していたと思う。

原作はクールなベスの内面が見て取れて面白い!
いろんな人との関係もベスにとって悪くなかったと知れて嬉しい!

チェスは駒の動き方しか知らないけれど、
自分でもやってみたくなっちゃった。

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2021年08月29日

Posted by ブクログ

ドラマと同様原作の方も非常に素晴らしい。フェミニズム要素が一番印象的だ。チェスというテーブルゲームにおける心理描写が非常に明確に描写されている。孤児院育ちゆえの孤独感が根底にあり、前編を通じて成功と金銭への欲望が遠慮なく描写されており、その点では嫌悪抱かせる部分もあると感じた。しかし最後において公園で一般人とチェスを指すラストで本編通じペスの人格としての成長も感じられるのであった。

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2022年04月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

誰かも書かれていましたが、
私もNetflixドラマで観覧してから原作を読みました。
映像を観た後だったので、原作が読みづらかったという事は無かったです。
ただ、映像を見た直後は史実だとばかり思っていたので、原作も読んでみたくなったのですが、
実はフィクションだった知りビックリしてしまいました。
れだけ、話が上手く進んでいたし纏まっていたように思います。

孤児院で孤独と疎外感に蝕まれながらチェスを習う→勝利すると周りから注目される→脚光と孤独と勝負に塗れながら酒に溺れる→本当の人間の温かみを知る。
孤児という不安定な心や、その不穏な空間、
チェスでは、感情を表に出すと負けてしまうんじゃないか?!という緊張感。
最後の最後まで何かを押し殺していたベスが、
エンディングで、まるで感情の波が襲ってくるようなhumanism的要素が押し寄せてくる小説で、構成が素晴らしかったと思います。

映像ではアニャ・テイラー=ジョイが可愛くて(本当に子供のようでした)
原作を読みたくなる切っ掛けでした。

チェスの事は私も解らない事が多かったけれど、
ベスと同調したように手に汗握る部分もありました。
ただ、実話としては『完全なるチェックメイト』という映画がチェス物語として多く知られているようです。
クイーンズ・ギャンビットも少なくとも、この作品を参考にしている部分もあったのかな?と思います。

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2022年01月26日

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