あらすじ
占領軍に支配された町で、未来を失い猛り狂った若者たちの暴力と欲望が暴発する! 壮大なスケールで展開する、渾身の青春大河ドラマ。全2巻。
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鬼才の逸品
ウェンディからずっと大ファンで松本次郎先生の作品は長編、短編、全て大好きですが、この作品は特に素晴らしい一作だと思います。
松本先生が描く若者たちの若者特有の向こう見ずな無謀さやおバカさや真面目さ、そして繊細さがたまりません。人物の持つミステリアスなピュアなオーラも松本先生が描くキャラの不思議な魅力ですね。
どうしたらこんな人物が描けるのか、天才の御業なんでしょうね。
Posted by ブクログ
『ウェンディ』は松本次郎という人の中にあるものが
うるさいぐらいに溢れだした作品だった。
だからこそ途中から収集がつかなくなってしまい、
利かないブレーキはそのままに、為すがままぶっとばしていた感じだった。
(作者曰く、そういう意図でやっていたらしいけれど)
そういうごちゃまんとしたものが、そのエネルギーを失わないまま
咀嚼されて出てきたのがこの『未開の惑星』なんだと思う。
彼の中にある狂気が、丁度いい具合ににじみ出ている。
これから先、「何かおかしいな」と疑問を感じたとき、
どうすればいいのかわからなくなったとき、
わたしはこの作品をきっと読み返す。
それはきっとここから歩きだす力をくれる。