あらすじ
雪と氷に閉ざされた北方領土の離島・春勇留(はるゆり)島、ロシア名はオロボ島。日中露合弁のレアアース生産会社の日本人技術者が、両目を抉り取られた死体となって発見された。国際問題に発展しかねない重要事件として、捜査権が及ばないこの島に送られたのは、ロシア系クォーターで語学が堪能な警視庁の石上だった。極限状態で信じられるのは誰なのか。三ヵ国の思惑が交錯し、果てしなき欲望が渦巻く!
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Posted by ブクログ
主人公が、バイリンガルでヤワい割に、よくわからない勇気と正義感があって、前半感情移入出来なかったけど、だんだんそれが純日本人的にも思えてしまって、最後の方はかっこよく見えてきた。特殊な環境の割に舞台はイメージしやすく、エンタメ感もちゃんとあって、中盤からは一気に。下巻合わせて満足度高し。ただどうか映画化はしないで下さい。どうせ陳腐になってしまうから。
Posted by ブクログ
去年のナツイチフェアの際に購入し、約1年積読してしまったのを読み始めたが、面白くて寝不足気味です。これから下巻を読むので今後の展開、島の歴史の真実、犯人について楽しみです。
Posted by ブクログ
北方領土で日露中の三国の企業が協力して事業を行なっているという大胆な設定。
第二次大戦前の大量殺人やら、日露ハーフの警察官やら、KGB出身の責任者やら、謎の美人医師など香ばしい人がたくさんでてきて面白い。
さて後半はどう発展して収束させるのだろう。
Posted by ブクログ
下巻に向けて盛り上がってきた、謎解き
島を舞台にしたストーリーにしてはスケールが段々と大きくなってきて感覚
現実での聞き込みと、いまも犯人と共存してるかもしれない緊張感の中、戦前の過去に起きた事件や隠蔽したい事実を解き明かしていく流れが、大沢在昌ならではの展開で、ガッツリこころ掴まれてます(笑)
Posted by ブクログ
久しぶりに大沢在昌著者を読んでみました。物語のリアルさがあり、本当にいそな、起こってそうな、でも実際はフィクションという感覚があり楽しめました。
Posted by ブクログ
鮫じゃない大沢在昌作品は久しぶりだ。しかも、ハマった。舞台は北方領土上の架空の島。日中露合弁のレアアース生産会社で起こった殺人事件。送りこまれたのは中露トリリンガルの刑事。場所柄、拳銃も手帳もなく、ほぼ丸腰で送り込まれた石上の特技は顔と言葉を生かした潜入捜査。こういう設定の妙さだったり、人柄の妙さだったりは大沢印。四面楚歌な中で、腹の探り合いをしなくてはならない石上が気の毒なんだけど、なぜか気の毒には思えない人柄。正義感とも違う、ジグソーパズルを組み立てるような捜査っぷりに、ページをめくる手が止まらない。