【感想・ネタバレ】自粛するサル、しないサルのレビュー

あらすじ

新型コロナ危機では、人々の間で「自粛派」と「反自粛派」の対立が起きた。サル学の見地によれば、自粛派は生物の本能として感染症を怖がる「サル的」で、反自粛派は理屈で恐怖感を抑制できる「ヒト的」。「ヒト的」のほうが進化形だが、「サル的」のほうが命を守るうえでは合理的ともいえる。この対立は、中世ペストのときも江戸時代の感染症危機でも繰り返されてきた。なぜ「自粛する、しない」の相違は生まれるのか。「永遠の敵」のようにも見える両者は、果たしてわかり合えるのか。サル学者によるコロナ文化論。

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Posted by ブクログ

「ヒト的」のほうが進化形だが
「サル的」のほうが命を守るうえでは
合理的ともいえるそうです

はっきり分からないものに対しての
生物的な恐怖がないと
生存率にも関わりますからね

途中で徒然草も引き合いに出してきたり
日本でロックダウンできないのは
城壁都市ではないからとか
なかなか 話が多岐にわた
サルのお話だけでない所が
面白かったです

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2022年11月16日

Posted by ブクログ

長年サルを研究してきた著者によるコロナ文化論が展開している。




この本は、新型頃コロナウイルス感染に対する人々の行動について考察したものだ。自粛する人としない人、さらに第1波のときは自粛したが、第3波になると自粛しなくなるなど行動様式に違いが見られる今の日本社会。




ヒトもサルも危機を感じると保守的になると著者は述べている。ヒトもサルも嫌な体験は忘れることなく記憶され続ける。




人と違ってサルには嫉妬心がない。人に近いと言われるので、嫉妬心の一つでもあるのかと思っていたのでビックリ。ヒト以外の動物は自分の置かれている状況や立場を、仲間と比べてどうなのかできないからだと考えられている。ある意味、幸せだな。




「Go To トラブル」とやゆされた「Go To トラベル」だが、著者は批判された原因を次の2つだと考えている。その1つは他所者に対する嫌悪感だ。そしてもう1つは嫉妬だ。旅行に行く余裕のある人たちをなんだよと思う人たちがいたことだ。




それにしてもいつになったらコロナウイルスは収束に向かうのかな。年末かそれとも来年の後半かな。ため息が出る今日この頃だ。

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2021年11月28日

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