あらすじ
活動をしていないのに自治体から一定の公金を受け取る「幽霊消防団員」。全国的に広がるこの問題は、関係者の間で誰も触れることのできない「闇」となって令和の時代まで受け継がれてきた。なぜ、これまで放置されてきたのか。取材から次々と浮かび上がってきたのは驚くべき実態だった。公費を使った飲み会、「研修」という名の慰安旅行、政治との深い関係……。自ら被災経験を持つ若手新聞記者が、葬られてきた「タブー」に挑む!
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Posted by ブクログ
個人口座に振り込めばいいだけのこと。なんでできない?
全国各地で問題になっている幽霊消防団員。活動には一回も参加していないし、そもそも頼まれたからかなり前に名前だけ貸したけど、とっくに退団していると本人は思っているのに、活動していることになっている。そんな不正の実態を取材した本。
なぜそんな幽霊消防団員が増えているかというと、活動実績(活動参加人数)に対して自治体から補助金が支給されるから(正確に言うと消防団員は公務員にあたるらしいから給料)
自治体によって金額は違うが、ひとり当たり3000円から5000円くらい。例えば消防訓練をして10人参加しましたって報告すれば、×10のお金がその消防団に振り込まれる。5人しか参加してなくても、チェックする人がいないから、10人と報告する。こんな水増し請求が相次いで発覚している。
この水増し分をプールしておいて、懇親会と称してコンパニオンを呼んだ飲み会や、慰安旅行などの代金に充てる。
う~ん、こんなひどい消防団ばかりじゃないとは思うが、バブル期の昭和なおっさんが偉そうに幅をきかせているところは、いまだに多いようだ。地域の防災の一助になれれば、と真面目な動機で消防団員入りした若い世代は、飲みニケーションだけしているジジイたちに嫌気がさして活動から離れる。よって、次世代は育たず、訓練もしない役立たず世代の遊興費に公金が注ぎ込まれるという構図が生まれる。
こんなの、放っておく自治体が悪い。
手当の振り込みを個人口座以外認めなきゃいいだけの話じゃないか。簡単に是正できるのに、やらないのは怠慢だ。
最近の若者は積極的にボランティアをする人も増えているし、酒と女をエサにしないと団員のなり手がいないなんて考え方、一蹴していい。
局所的な火災などは消防士が対処してくれるが、大規模災害など広域に被害が及ぶ場合、地元密着の消防団員の存在は必要不可欠だ。
働かないジジイたちに気をつかって、組織を有名無実化させている意味が全くわからん。資金源を断てばいいだけの話だ。
書いてるうちに、また腹が立ってきたからもうやめる。