【感想・ネタバレ】満洲国のレビュー

あらすじ

中国東北部にかつて存在した傀儡国家・満洲国。謎に包まれたこの国家の全貌を、中国側史料及び新史料を駆使し、新知見を以て示す。

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Posted by ブクログ

そういえば満洲国については今までちゃんと調べてなかったなと思って読んでみたものです。満州国自体は15年ほどの期間しかないので本書も細かい内容まで記載されているように思えます。とはいえ、全体に軸が時系列なのか分野別なのかが見えにくくて、そこが読みにくかったかなと(それでも見えてくる日本軍と政府の戦略性のなさが、逆にすごいですが)。もうちょっと基礎知識を仕入れてから読み直したい本です。

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2021年08月30日

Posted by ブクログ

戦前〜戦中の日本を考えるにあたって、外してはいけない、というか、最重要キーワードの一つは満州。

2021年に出版されているので最新の研究も織り込んだものになっているのではないかと思って、読んでみた。

たしかに、満洲について、軍事、政治、経済などに加えて、文化的な側面からアプローチしていて、全体像に近づける感じもある。また、満洲の傀儡的なところは当然あるとしつつ、そうしたなかにもあった溥儀側のイニシアティブとか、一部の人たちには多文化共存的な素晴らしい場所であったという側面とかも紹介してある。

著者の専門は、文学のようで、満洲における文学状況に加え、「内地」から訪問してくる文学者の満洲についての文章なども紹介していて、この辺が他の満洲本とは違うところかな?だが、その辺は、知らないことが多すぎて、今ひとつ理解は進まなかった。

あらためて、満洲について読むと、ロシアのウクライナ侵攻とかぶさってくる。日本、関東軍はいかに無茶苦茶なことをやっていたのだなと驚き、当時の国際社会から孤立したということもよくわかる。

全体として、さまざまな視点から満洲について書こうという意欲は伝わってくるのだけど、フォーカスが定まらない感じもしてくる。まあ、読者というものは、気まぐれなものだな、と思った。

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2022年03月06日

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