あらすじ
二人に未来はないとわかっていながら、料理番は、貴族の誘惑に身を捧げた。
ナンシーはマサートン伯爵の娘だが、それは誰も知らないことだった。冷酷な父親に虐げられて育った彼女は家も名も捨て、料理で身を立てた。平民でかまわない――レディの身分に未練などないから。それなのに、ナンシーは貴族のガブリエル・レイヴンショーに恋をしてしまった。大怪我をして雑木林に倒れていた彼を見つけ、寝ずの看病をし、滋養のある食事を作り続けた。会話ができるほど回復した頃には、ガブリエルはナンシーにとって、ただ一人の愛する男性になっていた。活力を取り戻した彼に「身分差など関係ない」と熱く求められ、ナンシーは無垢な身を捧げたが、このときまだ、彼女は知らなかった。ガブリエルと、彼女の秘密の生家マサートン伯爵家との関係を。
■ガブリエルが大怪我をして倒れていた理由と、マサートン伯爵家との関係が明らかになっていきます。ナンシーは彼の助けになりたい一心で危険な生家に戻ることを決意し――。一途なヒロインの健気な愛と献身に胸が熱くなる、サラ・マロリーの感動作!
感情タグBEST3
匿名
なかなか楽しい冒険譚
ヒストリカルですが、ノリがなんとなく現代風のお話です。
主人公が30才と高めの設定ですが、伯爵令嬢として生まれたのに家出して料理人として働いているという珍しい経歴で、独立心旺盛な女性です。
売国奴を追って襲撃された貴族男性をたまたま助けるのですが、その売国奴候補が、、、という筋です。
話の前半が馴れ初めで結構長く、売国奴を追い詰めるのは後半に描かれています。ドキドキハラハラ部分は短いです。
陰湿な人間がほぼ出て来ないので読後感はあっさりしていて読み応えがあるというのでは無いですが、主要人物の感じが良いので読後感が好印象です。
父親の自分勝手さには呆れます。。