あらすじ
「俺と結婚していただけますか。……できれば、褒賞とか王命などということとは関係なしに、あなたと夫婦になれたらとそう思っています」──背中の傷が原因で嫁ぎ遅れた男爵令嬢のウルリカ。没落寸前の実家の事情で、とある美術商との望まぬ結婚を余儀なくされていた彼女のもとに、ある日国王からの親書が届く。告げられたのは『騎士との結婚』。騎士のアレスは平民出身ながら大きな武勲を挙げ、爵位と財産、そして妻を与えられることになったのだ。その相手に選ばれたのがウルリカだった。突然の話に戸惑いながらもアレスとの結婚を承諾するウルリカだったが、一方でアレスにとってウルリカはずっと気になっていた特別な相手だったようで……?
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ほっこり
賊に襲われ背中に傷を負った後、負の連鎖の如く次々とヒロインに降りかかる悲しみの雨。
家が困窮し義姉からも疎まれ望まぬ結婚を強いられそうな所、魅力的な笑顔とともに手を差し伸べてくれた救国の騎士。それは一筋の温かな日差しのよう。
二人の素朴で不慣れなやり取りに癒やされ、少しずつ心を通わせていく様子がもどかしくも微笑ましかった。
ほっこり。この言葉がぴったりな物語でした。
誠実さ
白昼に暴漢に襲われて背中に大怪我を負いその治療の為に奔走した両親が悪徳医者に騙されて財産を失い借金のために嫁がれされようとした令嬢に王命として王を救って功績をあげ平民から男爵の爵位を与えられた騎士に嫁ぐ様に促されて嫁いだ若い夫婦の愛といたわりの温まるお話でよかった。
思ったよりも良かったです
夢中文庫さんは短くて、事件やらがあってもサラッと終わることが多く嫌厭していたのですが、この話は思ったよりも纏まっていて良かったです。
ヒロインとヒーローの処女と童貞のやり取りも初々しくて可愛らしかったです。悪役令嬢とまではいかない人物もキチンとそれなりに罰せられていてスッキリしました。