あらすじ
石川県羽咋市の中小企業を経営する3代目おばちゃん社長。鍛造工業としてそれ何り知られてたものの、職人肌の創業者・父は経営数字に一切関心がなかった。それでもやってこれたのは創業者の職人としての技量だけ。それが2代目だった弟の不慮の死から急変。突然、会社を絶たむと言い出し、取引先上場企業の社長までやってきて説得できなかった。どんどん取引先が離れ、仕事がなくなる。従業員はまだいるし、この鍛造の技術を残したい一心で3代目に就任。しかし、創業者は認めず訴訟にまで発展。何とか和解しするも、以前仕事が無い状況のまま。あの手この手と動き回り、知恵を絞り、働いた結果、100億円で売却し、社長も継続する事になる。地方の中小企業にも自分が試行錯誤、動き回って、あの手この手でゼロから100億円の価値まで変えた考え方を伝えてたい。地方経済の活性化の助けになればと1冊にまとめることになりました。職人肌の父が経営する鍛造メーカーが乗っ取られ突然の引っ越し。父の思惑で大学を中退して後継者候補と結婚すも離婚。営業職でもことごとく父と衝突。2代目を継いだ弟の不慮の死で、完全に変わってしまった父と会社の廃業を巡って裁判。和解するも取引先はゼロ。
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Posted by ブクログ
「石川県羽咋市製造業。
価値ゼロ→上場企業へ100億円売却ノンフィクション」
1.実在会社の社長書き下ろし
実家の製造業。
弟の長男の急死、そして父親前社長との相続・裁判により承継。
10年前、銀行融資すべてNGから、無借金そして100億円で売却へ。
社長の実行と考え方が記載されてます。
2.こんな方におすすめ
経営に関心あり。
でも、読みづらい、難解な本は遠慮したい。
3.本書より
①キャッシュを残せ。
②コスト削減、売上増加は、率がでかいところから。
③設備投資は、業態変化含めて検討、実行。
④社長で帳簿が苦手は致命的。
⑤くる者こばまず、去る者追わず。
⑥現場→違和感→質問→改善。
この積み上げ。
4.さいごに
目新しさがないからこそ、この書籍の著者が現場たたきあげのオーナー経営者であることが読み取れます。
⭐️五こ。
読みやすさ。
ポイントの明確さ。
Posted by ブクログ
石川県にある平鍛造の2代目社長として会社を譲渡したあとも代表として経営を行う著者が自身の経営者としての心得や父から得た学びなどを書いた一冊。
どこにもない鍛造の技術で世界でトップのシェアを誇る平鍛造の二代目である著者が父親と裁判を行った後経営権を引き継ぎ、倒産寸前の家業である会社を立て直し、103億円で買収させた手腕を本書で知ることができました。
財務、理念、現場改善、心構えなど経営という難しい難題に対峙するために必要なことや著者が実践してきたことがたくさん書かれており大変勉強になりました。
自社の帳簿を穴が開くほど見ることや危機感を持つことや理念、目標、方法の3段階で考えること、安全最優先や福利厚生を整えることが利益につながることなど著者が経営者として実践してきたことを多く知ることができ参考になる部分も多くありました。
また、従業員を雇用する際のポイントや給与や設備などどのようにしてモチベーションを上げていくかなども知ることができました。
寄付をする理由や父から裁判をしてでも経営権を奪った理由などは著者の考えも知ることができました。
そんな本書の中でも現金は固定費の半分持つことやそのために減価償却費など税制をうまく使って現金を捻出し貯めておくことやノートを書くことや易経に頼る理由、情報の取得法や心が折れそうな時の乗り越え方などは印象に残り取り入れてみたいものもあると感じました。
破天荒な育て方の中にも父への尊敬の念を持って父の教えをしっかりと守り、経営者としここまで家業を守ってきた著者のことを本書で知り刺激を受け、同時に経営者としての覚悟を感じました。
一段高い経営者としての視点を本書で知ることで経営者の厳しさとともにやりがいも感じることのできた一冊でした。