あらすじ
――神の声が聞きたい。
牧師の息子に生まれ、一途に神の存在を求める少年・早乙女。
彼が歩む神へと到る道は、同時におのれの手を血に染める殺人者への道だった。
三幕の殺人劇の結末で明かされる驚愕の真相とは?
巧緻な仕掛けを駆使し、“神の沈黙”という壮大なテーマに挑んだ、21世紀の「罪と罰」。
※この電子書籍は2004年に刊行された文春文庫を、新装版で刊行したものを底本としています。単行本は2001年9月に文藝春秋より刊行されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
田舎の古い教会の牧師の息子である早乙女。
蛙の四肢を潰し、その変化を観察する場面は、早乙女の心の闇を思わせる。
彼は神の存在を信じる一方、神はなぜ不幸を作るのかという自分に降りかかる不幸から守ってくれない神に疑念を抱いていた。
そんな早乙女が引き起こす更なる不幸。
そして、早乙女も息子を持つことになるが…
信仰とは何か、神とは何なのか…
後読感は良くない。
2023.7.2
Posted by ブクログ
通常なら唾棄すべき身勝手でクズのような考え方をする主人公(犯罪者)だが、何故か共感すべき所があり、それゆえ非常に恐ろしい。。貫井さんらしい作品。今回はさらに宗教色も濃くて哲学的だった。しかし最後までトリックには気づかなかったなあ。