あらすじ
怠けたい、相手と比べてしまう、無気力だ……。そうした気持ちを少し変えるためには、心理学の考え方が役に立つ。「やる気」のメカニズムから自分をみつめなおそう。
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百冊の自己啓発本よりも本書をおすすめ。
やる気を言語化しており、自己実現が最上と思いきや、それ以上のやる気があったりと、参考になった。
ポジティブ、ネガティブ両方に向けたやる気の出し方も記載されており、問題提起だけで終わらない内容。
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2022/07/31
やる気が出ない理由を科学的に分析してその理由を人間の行動原理に即して分かりやすく解説してくれている本です。
やる気にもいくつか種類があって、自分の内側から湧き上がるものや、外的な要因に起因するものなどいろいろあり、それを自分たちの生活の場面ではどのように考えることがその状況に該当するのかということも分かりやすく解説してくれています。
何回か読み直して、もっと理解に近づけられたら、自分に対するアプローチや、他の人に対する声掛けももっと良いものに変わるのではないのかなと思いました。
大人にも親にも役立つ知識
産経新聞の書籍紹介で見つけ、読んでみたが勉強に限らず課題や業務に取り組む上で大人にも役立つ内容だった。自分が陥りやすい考え方を把握することで自分の行動に良い意味で対策が取れそうだと感じた。
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[読書]6 勉強する気はなぜ起こらないのか 外山美樹(2021)
第一章 やる気は内からわくのか、外からくるのか
第二章 なぜ誘惑に負けてしまうのか
第三章 目標設定で差をつけよう
第四章 やる気を左右する周囲の存在
第五章 ネガティブでも大丈夫?
第六章 やる気がなくなったとき
国木田酒任とmaimaiとのちくまプリマー読書会の課題図書。
「やる気」のメカニズムが簡潔に書かれている一冊。
自分の勉強が続かないことに落胆している方、子どもたちの勉強に対する意欲を引き出す声かけにヒントが欲しい方におすすめでございにゃす。
「あ〜これ他の本でも読んだことある」ってこともいくつかあるけど、これが一番簡潔にまとめられているなぁ〜って思いにゃした。
久々の星5!
「やる気の分類」やる気を出す理由が、先生や親に叱られるから・褒められるからっていうのは典型的な外からのやる気であって、自律性(自己決定性)は一番低くて、自己実現のためのやる気は自律性が一番高い。
今、目の前の子どものどのやる気に火をつけよとすうるかによって、こちらの声かけや方策も変わってくる。
学年によって、その子によって今適切であろうやる気は変わってくるってことがわかりにゃした〜
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これはタイトルから自分が抱いたイメージに比し、かなり満足度の高い内容だった。展開される論旨は、勉強する気に対する心理学的アプローチ。たまたま最近立て続けに目にした、”内からと外からの動機”の違いから説き起こされる。この部分も、白か黒ではなく階層付けがなされていて、なるほど分かりやすい。自身でいうと、内的動機づけが、さほど苦も無く出来ていた、ってのは大きかったな、と。あと、鶏口牛後のくだりも、結構常日頃から思っていたことで、それが言語化されていてスッキリ。
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【なぜ】
書店で目に留まったため
54. 我慢強い=成功確率が高い は家庭環境による
154. やる気を高める
164. 学習性無力感
177. 終わりにの内容が秀逸 セリグマン
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「勉強する気はなぜ起こらないのか」というよりは、「やる気というのは、どういう仕組みで生まれているのか」「やる気は、どうやったら出せるのか」という方がぴったりとくる感じがする。いわゆる、「外発的/内発的動機付け」の話に始まり、自分自身の動機付けを維持する方法として、目標設定と人間関係や周辺環境の作り方を紹介、最後にやる気がなくなってしまうメカニズムとして「学習性無力感」と、そこから立ち直る方法について説明するという構成。「動機付け」という言葉ひとつとっても、専門用語で説明することにはさほどこだわらず、優しい言葉づかいで説明してくれているので、とっても読みやすい。
内容は基本的なことだけなので、目新しいことは多くないのだが、第五章「ネガティブでも大丈夫?」で紹介されている「防衛的悲観主義者」というのは、面白かった。
どんなことでも悪い方悪い方へと考えてしまうネガティブ思考の「悲観主義」は、基本的には、やる気が減っていくものである。ただ、そうした「悲観主義者」の中にも、やる気を減退させずに、高いパフォーマンスを発揮する人がいる。
そうした人たちは、常に最悪の状況を想定することで、逆にどんな状況にも対応できるような心構えをもつことができる。加えて、初めからよくなると思ってないので、余計なプレッシャーから解放されるのである。
こういう人たちにとっては、ポジティブに考えようというアドバイスが逆効果になる。なぜなら、彼らのやる気は、まさにそのネガティブな思考が支えているからだ。この考え方は、面白いなと思った。
結局のところ、やる気の源泉は人それぞれ違う。だからこそ、自分の考え方の癖を自分で理解して、対処していくことが大切になるというのが結論になっている。
そういった自分理解のためのヒントに溢れた本。やる気をなくしてしまった人たちにぜひ。
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読み始めて気づいたが、おそらく中高生向けに書かれた本である。1時間程度ですらすら読めたので、気軽に読むにはぴったり。
中高生向けといえど、やる気に関して学びとなったことは多くあった。特に下記の3点。
①勉強する理由として、「より良い教師になるため」「自身の能力を高めるため」といったものも外発的動機づけにあたる。ただこれらは自己実現のためのやる気/目標によるやる気に分類され、外発的動機づけの中でも自立性が高く継続しやすく望ましいやる気といえる。
②優秀グループ内の最底辺か底辺組の中の最優秀。意図せず所属する場合、後者の方が有能感が生まれやすい。ただ意図してあえて前者のようなグループに所属するならば、能力の高まりにもつながる。なお、所属する集団が好きであれば、有能感の低下には繋がりにくい。
③ポジティブが一律して良いわけではない。防衛的悲観主義者はネガティブに考える方が成功しやすい。(その時の気分に合わせた音楽聴いた方が効果あるのと似てる)
時間対効果で言うと、多くの学びがあり自身にとって有益な本であった。
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やる気とは、ある行動を引き起こし、その行動を持続させ、結果として一定の方向に導く心理的過程。
人生で成功するためにもっとも必要なものはどれだけ誘惑に勝てるかという「我慢強さ」
肯定的な有能感を形成するため、関係性の欲求を満たすため、自律性の欲求を満たすために、周囲のサポートが必須。
物事を限定的に見られず、永続性や普遍性が強い人間は学習性無気力状態になりやすいが、意図的に限定的な思考をするだけでも改善はできる。
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著者の研究テーマに関連する動機づけの基本的な心理学理論を高校生(中学生?)にも分かるように書いている。具体的な「やる気」の高め方(起こし方)も紹介されているので,試しにやってみたり,自分でもやっていたことを発見できる。心理学の入門段階にいる大学生も,難しい言葉を記憶して理解した気になるより本書のような表現を通して理解を深めた方がよいだろう。内発的動機づけと外発的動機づけ,自己決定理論,目標設定,井の中の蛙効果,防衛的悲観主義,学修性無力感。
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ポジティブ思考の人はリラックスすれば良い結果が出るし、ネガティブ思考の人は正々堂々とネガティブに考えれば良い結果が出るなど、色々やる気や心がけに関してためになる事が書かれていて良かったです。
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やる気のコントロール、、、
わかったような気がするけど、実践できる気がしない、、、
あっ、真の悲観主義になっている。防衛的悲観主義になれると良いな。
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「やる気」は外から与えられるものではなく、内発的動機づけ(自分の内側から生まれる興味や達成感)と外発的動機づけ(報酬や評価などによる刺激)のバランスで成り立つと説明する。勉強それ自体を目的として楽しめる状態(内発的動機)がもっとも安定的で長続きするやる気の形を本著では紹介している。
本著で主張されている方法として、「〇〇になりたい」といった漠然とした最上位目標だけでなく、「今日2時間勉強する」といった具体的な小目標を設定し、達成感を積み重ねることが大切と説く。心理学的に見て、目標を小さく分けることは有能感を育て、学習性無力感(「どうせやっても無駄」と感じる状態)を防ぎやる気を維持する鍵だと示唆している。
私も同意する。勉強が苦手や嫌いといった背景には、明確なゴールが見えないままマラソンをしているようなものだ。それではやる気も無くなってしまう。ならばどうすればいいのか、勉強の先には何を得られて何ができるのかをイメージで伝えると良いだろう。例えば、国語を学べば文字を理解し、文字を理解すれば多くの知識が容易に得られやすくなると。そして、知識が増えただけではダメなので、自分の頭で考えて知識を咀嚼するとより見える世界の解像度が上がり、多くの視点から一つの物事を解釈出来るという可能性を与えると人は成長する。年齢も世代も関係無い。
これから、勉強をしたいが何から取りかかればいいのだろうかと悩む前にデスクに座るという小目標を毎日続けるといいだろう。何もしなくてもいい。ただ、五分でもいいから毎日座り目の前に本を置くなり開かなくてもいいからデスクに座ることだけを意識することがいいだろう。意識すれば考えが変わり行動に変化とデスクに向かうという習慣化が確定し、あなたの世界が動き始める。
私は思うのだ。誰かから強いられた勉強というのは頭には入らない。だが、自分が興味がある分野や業界であれば一度聞けば簡単に全容を理解し記憶していることに。不思議なものだ。本著でいう、やりたい気持ちを意識しているだけで行動がセットになる。そして、動きだす。無駄な努力なんて存在しない。その努力から得られる知恵はある筈なのだ。修正して行動していけばいい。
本著は学習における入門書であり、初心者から上級者までも気付きを与える良書であるといえよう。
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前半(3章まで)はとても良い。後半は心理的効果のうちいくつかを取り上げて説明しているが、それとは反対の結果になる心理的効果については説明されていないので、少々偏った理解のしかたをしてしまうおそれがある。
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基本的にやる気がないので、なにか発見があればと思い手に取った。
色々な視点からやる気を出す方法が書かれていて、結論としては自分にあったものを見つけるほかないとわかった。
単純だけど、目標を立てるのが1番かも。出来れば内発的なもので。
あと内容とあまり関係ないが、マシュマロ実験でスタンフォードのバイアスがかかっていたのは知らなかった。だからといって、我慢強さが成功の秘訣という本質に違いはないけど。
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自宅でのテレワークでさまざまな誘惑に負けて仕事へのモチベーションがあがらないときの対処を学べるかも、と期待した一冊。いや、やる気がコントロールできればこんなに素晴らしいことはないのですが…。
以下、自身の整理も兼ねて。
・いわゆる内発的動機と外発的動機の2つ
・内発~が望ましいが外発~も一概に悪いとはいえない
・外発~にもいくつか種類があり好ましいものもある
・誘惑に負けず「やる気」を高める方法解説
⇒ここはちょっと月並みな内容だったかな…
・目標レベルはほどほどがよい(挑戦的&実現可能レベル)
・遂行目標と熟達目標
・鶏口となるも牛後となるなかれ⇒から来る有能感
⇔井の中の蛙効果
⇒幅広い対象と比較
⇒そもそも比周囲と比較しない、過去の自分と比較
・心の三大栄養素:①有能感の欲求②関係性の欲求③自律性の欲求
・ネガティブ思考も悪くない=防衛的悲観主義者
・物事は考え方次第←これが一番難しいのです…
「やる気」をコントロールする部分の解決策についてはあまり目新しいものはなく、平板な印象でしたが、「やる気」や心の解明については新しい知見を得ることができた一冊でした。
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【感想】
「やる気」のメカニズムについて,分かりやすく書かれた一冊。
他の本で扱った内容が多く,新たな学びは少なかったが,
心理学で有名な「マシュマロテスト」の理解を深めることができた。
「マシュマロテスト」とは,幼少期の子供に,目の前のマシュマロを10分間我慢させ,できた子どもには,マシュマロをもう1つあげる実験である。
何人にかの子どもは,我慢することができ,大人になった時に,
我慢できなかった子と比較して,知能や年収などが高かったというものである。
実は,実験対象となった子どもは,もとから頭の良いコミュニティ属していて,
一般の子どもには当てはまらないというのが2018年に判明したのである。
(おどろき…)
それでも,この「我慢する」という行動こそが,「やる気」をコントロールするうえで間違いないのは事実である。
そのための方法として,「内発的動機づけ」「外発的動機付け」「目標設定」が重要になってくる。
「内発的動機づけ」とは,自分の意志で,物事に取り組みたいと思うことである。
ただひたすらに,「楽しいから」「面白いから」といった理由のため,「我慢する」という感覚がそもそもない。
ゲームすることだったり,運動をすることだったり,人によりけりである。
「外発的動機づけ」とは,周りの報酬によって,物事に取り組みたい思うことである。
やらないと怒られるから,褒められるから,お菓子を買ってもらえるから…。
そんな理由では,長続きしないのは明白である。
ここで,著書は,「外発的動機づけ」にも,ランクがあると述べている。
それは,自己実現や目標のためか,プライドや外からの報酬かである。
前者は長続きしやすい動機づけとなるため,次の「目標設定」をしっかり行うことで,手が進まない作業を進めることができる。
最後に「目標設定」である。
これは,最上位の目標設定を掲げた後,それらを分解し,適切な目標を常に持つことである。
例えば,「有名になりたい」のであれば,「YouTubeを発信する」→「1週間に1回配信する」→「ネタ作りを毎日行う」→「一日の終わりにメモをする」など,自分が取り組みやすいレベルまで分解して,最上位目標に着実に近づくのである。
これがうまくできると,どのくらい自分は進んでいるのかがわかり,「やる気」につながるのである。
Posted by ブクログ
実は知らない事が書かれているわけではない。感情(やる気)の制御の仕方を学問的(心理学ですね)な裏付けとともに体系立てて説明するもの。
なかで新鮮だったのが、ポジティブシンキングが等しく有効ではないということ。悲観主義だからこそ成功するパターンも紹介されている。当たり前だけど人によるわけだ。
こうなると何が正解かは言えず、そも正解なんか存在するのかまできちゃうけど、「行動と結果の随伴性が高ければ動機付けにつながりやすい」という古典的な「目の前のニンジン」が残るだけ。ニンジンが何かも人それぞれだもんなぁ。まだまだ分からないことのほうが多いんだね。