あらすじ
イブとネム出会いの原点の地、今ふたたび「屑篭の森」へ…! 魔力素材の原石・ネムの遺骨を入手すべく、出発の地「屑篭の森」へ帰還する魔女っ娘イブと骨ドラゴン・ネム一行。そこでネムが語り始めた、竜界の伝説の禁忌、竜を呪いし魔女と竜が永遠に相争い合う村、その真実とは…!? 老ドラゴンと拾われ少女、種を超えた親子の成り上がり育成ファンタジー第6巻!
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切ない
最初の呪いの竜のおかげで引き継いだ呪い。人も竜も距離感が大切という表現があったけど、何でも通ずるなーとしみじみしてしまいます。呪いを引き継いだ竜さんは、話が分かるヤツでかわいかった…。ケンカのこと、どすこいっていうのがいつ見ても笑ってしまうのです。次も早く読みたいなー
Posted by ブクログ
壊れてしまった杖、核の部分は生きているけど、これまでのような使い方は難しい
だから新しい杖を欲するのは当然なのだけど、これまでより良い品をと思うと各素材の入手難易度が上がり、製作に時間が掛かると
その中で驚きの要素となったのは芯にネムの骨を使う点か。既にネムの心臓結晶を使用している杖、これまでよりも貴重度が跳ね上がりそうだ
そうして再訪した屑篭の森では改めてあの空間の不思議さを感じさせる結果に
ネムの死骸が既に白骨化しているのが不思議なら、魂召喚した際の焼け跡が消えているのは何とも奇妙な。白骨化だけは竜の特性なのかな?
そういや、ネムが屑篭の森を終の棲家に決めた理由ってこれまで明示されてたっけ?単純に不要なものが行き着くという評判を聞いて?それとも全く別の理由があったりするんだろうか?そして、その理由が屑篭の森の特別性に通ずるなら、そこに捨てられたイブに関しても何らかの特別星を見る事が出来るような…
それはさておき、ネムの死が詰まった場所を訪れた事が無闇に哀しい話とならなかったのは好印象かも
勿論、ネム本人が骨の形で随行しているのはあるのだろうけど、屑篭の森に住んでいた頃はイブとネムだけだった生活が今では多数のヒトに見守られていると再確認できた意味ではむしろ暖かみを感じる再訪となったような
これもイブが得たコネの力と言えるのかもね
厄介事はいつだって向こうからやって来る本作、新たな厄介事はエルフの形でやって来たね
エルフといえば排他的なイメージが強かったけど、ルミスカはこれまた一際な……
思い返せば、ある程度友好的なロゼだって最初から名前を明かそうとはしていなかった事を思えば、エルフ的に名前を教えている人間が居るという時点でそれは途轍もなく特別扱いと言えるのかな
そして肝心の話は呪い竜と呪った魔女の話へ
前巻にて相手を害する事が目的の竜が登場したけど、今巻は更に発想を進めて竜に害された者達の物語と言えそうだ
…その割に呪った張本人である魔女さんがやたらお淑やかな上にパワータイプなものだから、あんまり悲惨な印象を覚えずに済んだのは良かったのか何なのか(笑)
けど、彼女は至って本気だね。死してなお奪われたままとなっている家族を取り戻す為に拳を振り上げている
こうした構図においてイブ達は完全に余所者、巻き込まれたのではなく首を突っ込みに行った側なのだけど、呪い竜の仔孫である竜は巻き込まれた側だから首を突っ込みに行かざるを得なかった側か
彼は魔女とは別の角度から呪い竜に抗議できるし、呪い竜のせいで呪いを受け継いでしまった彼の存在が有るからこそ呪い竜は己のしでかした罪に直面できる
それが呪いの終焉へと繋がるのか……
魔女が持つ恨みは本物でありつつ、仔孫に対しては「悪い事をしたね」と告げたのは印象的
これは28話でイブが語っていた竜に食べられるとか食物連鎖の話に通ずるものがあるね
だからこそ、ネムも総括として「棲み分けは必要」と語るのだろうし。一方で棲み分けに失敗して他者との間に痛みを覚えてしまったのが今回の話であり、ルミスカがロゼとマリィベルの関係に見たものであるのか
だとしたら、屑篭の森で共に暮らして今も命を越えて共に居るイブとネムが本当の別れに直面する時はどのような痛みを抱える事になるのだろうね……