あらすじ
1600人が参加した実験が、スマホとの最適な距離を導いた! アルゴリズムに操られる現代人のための、真の「新しい生活様式」。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
備忘録。
○スマートフォンはスロットマシンのようなもの。いいねや返信が来るか、面白い情報が流れてくるかどうか分からないことで私たちは依存状態に陥る。
○短期決戦でミニマリストになるために、30日自分に「必要のない」アプリやサイトを休止する。利便性より必要性。
○孤独の時間を意図的に持つことは生産性向上に繋がる。
○余暇を充実させるため、スケジューリングをして手仕事などの質の高い趣味を行う。質の低い余暇活動(ネットサーフィン、ドラマ視聴)なども予定に予め入れる。
Posted by ブクログ
デジタルテクノロジーは否定しないし大いに活用していきたいが、その前にスマートフォンはスロットマシンだと強く自覚する必要がある。
SNSと検索サイト、ニュースサイト、サイト上のあらゆる広告、記事でさえ利用者の注意、時間を奪う目的で設計されている。これは個人が対抗不可能なほど強力だ。
利用者がより長く画面を眺めれば、それを売上利益に変えるアテンション・エコノミー注意経済、広告産業がのさばっているのだ。このアテンションエコノミーに属するフェイスブックやXやgoogleは、自身では何も生み出していないのに、利用者が画面を見ているだけで稼ぐ。世の中を豊かにしていないのに企業価値が異常に高い。
という点を強く強く認識する必要がある。
彼らは我々ユーザーの大事な人生、時間を如何に奪うか心血を注いでいる。ちょっとやそっとでは対抗できない。
1日3時間もスマホを触ってしまう、なんて勿体無い。習慣を変えよう。
習慣を変えるには環境を変えなくてはならない。
注意を奪う、時間を奪うため特化してきたスマートフォンとの付き合いは、スクリーンタイムを設定するごときでは改善できない。
彼らは強力だ。
まずは、スマートフォンとの付き合いをリセットする必要がある。
1.一ヶ月のリセット期間を設ける。この間、必ずしも生活や仕事に必要でないテクノロジーの利用を休止する。
2.この一ヶ月の間に、楽しくてやりがいのある活動や行動を新しく探したり再発見する。
3.休止期間が終わったらまっさらな状態の生活に、休止していたテクノロジーを再導入する。ただし! 自分の生活や活動にどのようなメリットがあるか、そのメリットを最大化させるにどのように活用するべきか、明確にしてから利用する。
自分のライフスタイル実験。
開始1、2週間は禁断症状が出るが、そのうち消える。
デジタル片付けは、SNSから一時的に離れることにとどまらず、もっと高い価値のある活動を積極的に探さなくてはならない。
真の充実感を生む活動を再発見し、より意義深い目標の達成を後押しするためだけにテクノロジーを活用するような生活に仕向けられる。
■SNSでの繋がりは、対面での広帯域幅の『会話』カンバリゼーションに遠く及ばない低帯域幅の交流を指す『接続』コネクションでしかない。
■人間は他人との繋がりに幸福の土台がある。
■幸福の土台たる他人との本当の人間関係、響き合うコミュニケーション(対面では相手から受け取る情報が多い、共感能力が養われる、自分の話を聞いてもらえる喜び、相手から理解される喜びが得られる)はSNSの文字のみのメッセージでは作られにくい。対面での会話は受け取れる情報も多く相互に幸福感を生み出すが、接続ではそこに至らない。人間は他人との繋がりが絶たれると身体的な苦痛まで感じるほどである。家族を亡くしたりパートナーと別れたり、あるいは単に誰かに冷たくあしらわれただけでも。
古来より他人との繋がりが人類の繁栄を左右する重大な要素だった。
目の前にいる人、親しい相手とのコミュニケーション、信頼できる他人と共にいられる事が、幸福感を生むということであろう。
■人間の脳は、どんな感情を持っているか他者の心の状態を理解するのを助けるネットワークにかなりのリソースを費やしている。
■1人ですごす大切さ。誰とも繋がらず、1人静かな環境で頭を整理する時間が必要。大事な決断も1人の時間があってこそできる。
■従来、人間がコミュニケーションとれる人数はせいぜい150人まで。それを超えて繋がるSNSで、会話、人間関係を維持するのは不可能。
■いいね、は毒。脳は「繋がりたい」もので、古来よりコミュニティから外されれば生きていけなかったから他人の顔を伺う&承認がとても重要に感じてしまうし求めてしまう。しかし現代では必要ない。もちろん、社会性は必要だが。
いいね、することで誰かと繋がっている安心感満足感を疑似体感してしまう。実際には無意味。
いいね、することも、されることも、毒である。偽物の承認欲求を満たしてしまう。
それよりも本物の会話が大事。
いいね、してしまうと、なんかした気になってしまうが実はなんも生み出せてないぜ!
■脳はデフォルトモードネットワークを「何もしていない、考えていないとき」に起動する。脳は暇になると社交活動について自動的に考え出してしまう。
■スマホからSNSアプリは全部消すこと。
スマホのアプリはパソコン版よりも中毒性が異様に高く、気づくとスマホを触る、画面を見る、時間を奪われるのに気づかない、非生産的な生活に陥っている感覚が麻痺する技術の粋で作れている。
ソーシャルメディアのプロは、特定の情報取得にのみ使用する。
■そのアプリやサイトを立ち上げたら次々と記事や商品、他人の投稿が見えてしまうなら、消した方がいい。
日々を主体的に生きるため、デジタルツールの「行為依存を促す仕組み」を理解して、目標の為になる、使うに値するものだけとする必要がある。
SNSは最たる毒で、最低限スマホからアプリは削除しよう。
Posted by ブクログ
スマホ脳を読みながら、自分のスタイルを変えた。ただ、それって意味があることなのか、家族や友人も巻き込むような大きな問題になるのだろうか。自分がデジタルから遠ざかる時間を作るようになると、逆にそこに依存している人が目立つ、正直気になるように変化してしまう。決して否定してはいけないし、それはそれでスタイルだ。しかも、レストランやホテルで、ずっとスマホを見ている子供たち。すごく集中力をそこに取られていて、逆にスマホがないとストレスを感じるようになってしまっている。スマホがあれば、大人しくしてくれるし、それがなければレストランになんていけない、という親の悲痛な叫びも聞こえてくるような気もする。
本書のテイクアウェイは何か。
それは、リンカーンのところで出てくる、1人の時間を作るために、ホワイトハウスからロッジに移動するところだろう。強制的に1人の時間、1人とは言わないが、思索に耽る時間、落ち着いて何かと向き合う時間がとても大切で、それがかえって判断や決断に良い影響がある。Getting Things Doneを読んだときにも同じことを感じた。澄んだ水のような気持ちになっていること。これが最も大事で、能力があっても50%しか発揮できないケースは、心が乱れているからだ。スマホをレストランのテーブルの上に置くだけで、相手の話を聞きたいということよりもスマホを見たいという衝動に駆られるというスマホ脳の指摘もそうだろう。本書では、i世代と呼ばれる1995年以降に生まれた人たちは、平均値として自殺が増えたり、不安感を持っているという調査も明らかにされている。スマホやネットに接続している時間が長いことで、軽度の不安を常に抱えていることが原因だと推察されている。感覚としては正しいと思った。携帯がないと、確かに不安になるし、それが行きすぎれば、FBやラインなどのメッセージを確認していないと不安と言うふうにもなりかねない。土日は携帯を見ない。ほぼ見ないというのが正しいが、これが最も効果がありそうなデトックスだなと感じる。散歩したり、とにかくデバイスから離れること、いいね!もしたことはほぼ人生ないからいいけれど、散歩しながらインスタに投稿したらダメだよね。。。ということなんだろう。
一方で、Facebookを削除しよう、というのはやや極端な方法論だとも思う。毎日、未読だよ!という案内に押されて、思わず開く。かなり使っていない方だったとしても、他の人と繋がっていること、他の人が何をしているのかがたまにわかったりすること、という本来持っているメリットはあるので。