あらすじ
「もう泣くまい。悲しむまい。復讐の第一歩として、人知れず日記を書こう。それは今の慰めの唯一であると共に、又彼等への復讐の宣言である――」。親の借金のために吉原へ売られた少女・光子が綴った、花魁・春駒として日々、そして脱出までの真実の記録。大正15年に柳原白蓮の序文で刊行され、娼妓の世界に、また当時の社会に波紋を呼んだ告発の書。
...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント /
※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く
感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
親の借金のため吉原に売られた19歳の女性の日記。騙されて売られる時から脱出する時までの日常が描かれている。
時代は大正。江戸時代のイメージのある花魁という言葉だが、この時代までこのような形式で存在してたことに驚いた。
女があまりにも軽んじられていて哀しくなる。
著者がこの境遇の中自分を保ち続けていたからこそ存在する作品だ。
晩年の消息は不明ということだけど、静かな余生を送られていたらいいなと思う。