【感想・ネタバレ】三国志入門のレビュー

あらすじ

中国歴史小説の第一人者が書き下ろし!
中国を代表する歴史物語『三国志』をこれから読みたい人を、雄大な世界に誘う入門書。

英雄たちの足跡を物語、戦い、故事成語などにわけて易しく紹介する。

・三国時代と三国志の時代の違いとは
・外戚と宦官の争いが後漢王朝を衰弱させた
・ことばの力によって大国・魏を創った曹操
・薄情な劉備がなぜ蜀の皇帝になれたのか
・若さに満ちた政権を率いた呉の孫権
・「水魚の交わり」「泣いて馬謖を斬る」……物語を彩る名言
・英雄たちの亡き後の三国志の世界

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Posted by ブクログ

ネタバレ

肩の張らない入門書の貴重なことよ。

楽しかったですねぇ。勿論、『三国志演義』も読んでいるし、吉川英治版の『三国志』も読んでますが、それでも深く掘り下げることができるこの作品の楽しさ♪

こういうところが中国古典の魅力ですね。
(私は『西遊記』でもそれやっているので♪)

面白かった。そして、ゆとりができたら宮城谷版『三国志』も読みたいなぁ。

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2021年05月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 2021年3月刊。筆者の本を読むのは 『侠骨記』(どんな内容だったか、全く覚えていない)を17年前に読んで以来、2冊目。中国史に材を取った小説などで著名な筆者による、『三国志』世界へのいざない本。
 私の『三国志』初体験は、吉川英治版だ。書籍に関しては、他に横山光輝版の最初の数冊を読んだ程度。あとは『三国志』全編を描いた中国製テレビドラマ、有名エピソードを映像化した映画を数作鑑賞……以上が、私の『三国志』体験だ。エンタメの基礎になっている作品だし、また再挑戦したいと思いつつ、長大な物語なので、二の足を踏みながら、早幾年。
 そんな時、本書の発刊を知り、取り寄せた。全6章からなり、当時の時代背景、12人の英雄たちの真実の姿、4つの名勝負、『三国志』から生まれた言葉、英雄たちが世を去った後の中国大陸などを解説する。
 史実を元に、分からないことは「分からない」とはっきり明言し、筆者の想像で補った部分は、その旨、きちんと断っているので、非常に誠実な筆致と感じられた(割とこの基本が出来てない書籍も世にあるので……)。
 そのうえで、筆者のフィルターを通した、登場人物たちへの人物評が、時に愛情深く、時に辛辣で、楽しめた。
 個人的に一番意外だったのは、『三国志』きっての参謀格として名高い諸葛亮は、当初は軍事面には疎く、軍事に明るいと信じた馬謖を重用した為に、大敗戦を喫し、以後、自分で軍事を勉強し、軍を指揮できるようになったという下り。私は、諸葛亮は、世に出た時から「名軍師」なのだと思っていたので、この下りは目から鱗が落ちる思いだった(『三国志』マニアには失笑されるかもしれないが)。
 他にも「悪役」とされている人物の意外な面を掘り起こしていたり、得るものが多かった。『三国志』の小説版はどれも巻数が多いので、尻込みをされている方は、本書で全体的なストーリー、主な登場人物、事件などを掴んだ上で、小説を手にとってみるのも一興かもしれない。(終)

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2021年12月07日

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