あらすじ
イギリス政府公認
心を整え、力をくれる新しい読書法のすすめ
本に癒されたり励まされたりした経験、ありませんか?
実はそれも「読書セラピー」なんです。
イギリスでは政府公認だったり、イスラエルでは読書セラピストが国家資格になっている等、世界中で広がりを見せている「読書セラピー」。
マンガ、絵本、写真集、実用書、自己啓発書、小説……どんな本でもOK!
娯楽や自己投資ではなく、「自分の体や心のために」本を読んでみませんか?
ぎっくり腰には、『夜と霧』ヴィクトール・E・フランクル
人間関係がつらいときには、『まるまるの毬』西條奈加
時間が足りないと感じたら、『パパラギ』エーリッヒ・ショイルマン
本の紹介だけでなく、本の選び方や読み方についても説明しています。
自分のために、自分で本を処方できたら、こんなに強いことはないと思いませんか?
本ってすごいんです!
「読書」がこれからのあなたの人生の支えとなりますように。
目次
第1部 読書セラピー《理論編》
1 読書セラピーって何?
2 読書セラピーはどんなふうに行われているの?
3 読書セラピーお国事情
4 読書セラピーでできること
5 もっと読書セラピーを知りたいあなたへ
第2部 読書セラピー《実践編》
6 何を読もう? 本の選び方
7 どうやって読もう? 本の読み方
8 こんなときには、こんな本! おすすめ本ブックガイド
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
私がこの本を読もうと思ったのは、ふと「私、どんなときも本に救われてきたのかも?」と思ったから。Bibliotherapyという単語と、本は人を救うという概念は知っていたけれど、それをもっと知ろうとは思っていませんでした。
いろんなことに悩んで、対処療法でも何度もぶり返してしまうメンタルの不調に、「本 セラピー 読書」というワードを調べて、たどり着いたのがこの本でした。読書セラピーでした。
この本は、本の持つ効果や、どんな本を読めばいいのかを教えてくれます。「いろいろ本は読んだけど、自分にとってのヒットを見つけるのって難しい」と私はしばしば思うのですが、この本は素晴らしいガイドになってくれます。紹介している本も数が多く、それを読むだけでも得るものが多そうです。
読書に救われた作者さんが書いた本なので、語り口調がとても優しく柔らか、すらすら読める文体だと思います。「疲れたなぁ」というときにこの本を読んで、「紹介されている本を読んでみようかな」と少し元気になった、温かな心で思えることでしょう。
Posted by ブクログ
本を読むことはセラピーになる。
漫画でも絵本でもなんでもいい。
難しい本を読む必要もない。
読みたいものを読みたいときに読めば良い。
①積読はワインを寝かせているようなもの。
読みたくなる時が来るからそのときに読めば良い。
②全部読もうとしなくて良い。パラパラと気になるところだけでも充分
Posted by ブクログ
自分の好きな物語や実用書に出合った時、心が弾んだり、落ち着いたりすることがある。それが読書セラピーという視点で捉えることもできるのか。という感想。これまで、読書とは何かを得るため、知るため、娯楽のため、という認識しかなかった。人を癒やす効果があるという視点は面白い。本のセラピスト、ソムリエ等、今後の選書の基準としても活用したい。
Posted by ブクログ
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寺田真理子(てらだ・まりこ)
日本読書療法学会会長
長崎県出身。幼少時より南米諸国に滞在。東京大学法学部卒業。多数の外資系企業での通訳を経て、現在は講演・執筆・翻訳活動。読書によってうつから回復した経験を体系化して日本読書療法学会を設立し、国際的に活動中。また、うつの体験を通して共感した認知症について、著書や訳書、全国各地での講演活動を通じてパーソンセンタードケアの普及に力を入れている。介護施設や病院の研修、介護・福祉関連団体主催セミナーの講演で多数の実績があり、日本メンタルヘルス協会公認心理カウンセラーとしての知識を生かした内容が高く評価されている。
出版翻訳家として認知症ケアの分野を中心に英語の専門書を多数出版するほか、スペイン語では絵本と小説も手がけている。
仏教を松原泰道老師に、万葉集や枕草子、徒然草などの古典を清川妙氏に師事。
著書に『うつの世界にさよならする100冊の本』(SBクリエイティブ)、『翻訳家になるための7つのステップ』(雷鳥社)など。訳書に『認知症の介護のために知っておきたい大切なこと』(Bricolage)、『認知症を乗り越えて生きる』(クリエイツかもがわ)、『虹色のコーラス』(西村書店)など多数。
深く相手の思想や人格に潜るような交流ができるのは、やはり読書だけなの
まず、 フロイトの自由連想法に読書を置き換えられること。 自由連想法とは、患者に自由な連想をしてもらい、その内容から無意識を探る方法です。読書によって同等の効果が得られると考えられました。読書の場合、内容による制約はありますが、読書によって刺激を受け、そこから連想が広がっていく点は自由連想法と通じ
共感力の低いカウンセラーよりも「本」のほうが9カ月後のクライアントの症状や経過が良好でし
読書セラピーは特に腰痛治療に活用されてい
当事者の本を読むことでロールモデルを得て希望を持てるという意味で、読書セラピーの効果は大きいです。 当事者ならではの経験に寄り添ってもらい、共感することで、自分だけではないと本の中に仲間を見出すことができ
本は比較的安価で、薬と違って吐き気や頭痛などの副作用がないため、読書セラピーは安全な療法としておすすめでき
小説や詩に触れることで違う世界に連れて行ってもらえると感じ、発作的な自殺・自傷衝動があっても読書会への参加がモチベーションになって耐えられるようになった参加者もい
また、自分の感情を適切に表現できる語彙を持つことでラクになれることも多いもの
本を読むことは、著者や登場人物を自分の中に住まわせることでもあり
Posted by ブクログ
物心ついた頃から、ずーっと大好きな読書ですが、今までセラピー効果について考えたことは全くありませんでした。
でも、登場人物から元気を貰うのは昔から日常茶飯事だし、イライラしているときに本を開いたら面白くて、気付いたら集中して読んでて気分が切り替わっていたり、という経験はしょっちゅう。
自然にうまいこと癒やされていたんだな〜と嬉しくなりました。
この本では、こういうときにはこんな本、というおすすめが何冊か挙げられていますが、読んだことのないものばかりでした。
自分で選ぶとどうしても偏りがちなので、こうやっておすすめしてもらえるのは新鮮。
あと、積ん読をめっちゃ肯定していたのも嬉しかったです。
本とは、ワインのように熟成するもの、自分のタイミングで読めば良いとのことで、買ったのに読んでない本が溜まりまくってる私としては、すごく気が楽になりました。
世の中、ミニマリストとか流行ってるし私もスッキリ暮らすことに憧れはありますが、本好きはやはり、本には囲まれていたいですよね。
これからもいっぱい読みたいと思います!
Posted by ブクログ
読書自体がセラピーという考え方に初めて触れた。
私は自分自身の学びのために読書をしていたつもりだったが、確かにセラピー的な効果はある。というか、読書する人はそれを感じではいるが、改めて、セラピーという視点からこの本が言語化意識化したという印象。
なんとなく、読書セラピーという考え方に触れて、もっとリラックスして本が読める気がした。
最後に色々な本が紹介されている点も良かった。
読んでみようと思う。
Posted by ブクログ
日本読書療法学会会長による、読書によるセラピー効果を紹介した本。著者は通訳として活躍していたキャリアを持つが、うつ病を患ったとのこと。うつからの回復で読書が効果を発揮したことから、読書療法学会を立ち上げている。
本書の後半は、効能別に多数の本が紹介されている。その紹介文がうまいと感じた。
内容が詳しくなりすぎないように、でも紹介文を読む人が気になる程度に中身が説明されている。この絶妙な塩梅と、効能(どういう気持ちになるか、何が解決することが期待されるか)のお陰で、気になる本が多かった。
Posted by ブクログ
★★★★☆もしかしたら、自然に自分で読書セラピーのような事をしていた気がしました。海外では、読書セラピストの資格もあるとか。紹介されている本には、絵本もありました。ジャンルを問わずに読んでいるつもりでしたが、絵本は考えていませんでした。絵本だけではなく、図鑑、児童書、漫画、雑誌、官能小説、時代小説、苦手な歴史に関する本などもっとジャンルを広げていきたいと思います。紹介されている本も読んでみたくなりました。NHKでは、『理想的本棚』という番組の内容が読書セラピーに似てました。
Posted by ブクログ
読書セラピーという言葉を聞いて、この本にとても興味が湧きました
読書を習慣にするようになり、この本に書いてある事に共感しました
私にとってのセラピー本は、益田ミリさん、北大路公子さんです
朝は自己啓発、仕事に関係する本
仕事帰りは自分の好きな旅、食などのエッセイや小説
などと、無意識に分けて読んでいましたが、心に合わせていたんだなと思いました
この本を読んで、さらに読みたい本も増えました!
Posted by ブクログ
社内の司書さんから
おすすめしてもらって読んだ本。
読書セラピーは、英語では
ビブリオセラピー(bibliotherapy)と言い、
書物による病気の治療法と言う意味。
日本読書療養学会では、
「読書によって問題が解決されたり、
なんらかの癒しが得られたりすること」と
幅広く捉えている。
この本のいいところは
著者自身が読書によって
うつ状態から回復できた
実体験に基づいて書かれているところ。
読書にはストレスを軽減する
リラックス効果があり、
とある調査によれば、
共感力の低いカウンセラーを
受け続けるよりも
1人で読書を継続するほうが
精神状態は良好になるらしい。
“人間が孤独になるのは、つらいことを経験し、しかも「こんなにつらいことを経験しているのは自分だけだ」と思うときです。だけど読書をすることで、登場人物が自分と同じような経験をしていたり、同じような感情を味わっていたりして、「こういうことは誰にでもあることなんだな」と認識できます。たとえ登場人物がとった解決策が自分には当てはめられない場合でも、登場人物が奮闘したこと自体が力になります。”
ふと読んだ小説のなかに
自分が悩んでいるのと
同じ境遇の主人公を見つけた時、
誰よりも共感し、癒されることがある。
本はお節介を焼かない。
誰かに手を貸してもらうのは
気が引けるようなときも
「本」相手になら遠慮なく
ぶつかっていける。
読書は娯楽の一つである、
なくたって生きていけるだろう、
でも、自分にとっては
なによりも心のビタミンだなと思う。
Posted by ブクログ
○読書セラピーという言葉を初めて知り、興味を持ったので読んでみた。
○本は表紙に惹かれてだったり、帯の言葉に惹かれて購入することが多かったので、今度芋づる式選書術もしてみたい。
○読者の権利10カ条に読まないや、最後まで読まないとあり、読書って自由でいいんだと思った。ますます本が好きになった。
Posted by ブクログ
読書によって救われる、ということは自分の体験的には普通にあるので、人にも勧めたりしていたのだが、読書セラピーと呼ばれ(「読書療法」「ビブリオセラピー」などいろいろな呼び方はあるようだが)、イギリスなどでは制度化されていたりするんですね。
自分のための本選びには困らないが、人に薦める本というのは難しいもの。本書にも、選ぶ指針や具体例もいくらか紹介されてはいるが、実際に選ぼうとすると、やはり難しい。ケースバイケースというか、専門的、職人的な判断が必要な領域かな、と思う。
みんなの経験値を集めてデータベース化し、検索システムが作れないものだろうか。そのためには、ブックレビューを文章で集めるだけでなく、「症状」別の改善度などを数値登録できるようにすると良いかもしれない。 … などと、根がシステム屋なので、そんな発想になりがちだが、立ち止まって考えれば、セラピーとはそういうものではない。同じ症状なら一律で同じ薬を処方しておけばよい、というのと同じくらい危険な発想かもしれない。最近は、AIが本を選んでくれるサービスも出てきているようだが、どこまでいけるか…。
Posted by ブクログ
興味深く為になる本でした。
『 心を整え、力をくれる 新しい読書法のすすめ
イギリス政府公認 /
マンガ、絵本、写真集、実用書、自己啓発書、小説・・・・何でもOK! 』
と、帯の言葉。
何故か、『 イギリス政府公認とマンガOK! 』の言葉に惹かれて購入しました。
『プロローグーー本が私を助けてくれた
私は、読書セラピーのおかげで、うつ病から回復することができました。その経験から、日本読書療法学会を設立し、読書セラピーの研究と実践を続けてきました。
私は子どもの頃、メキシコで育ちました。・・』
から、始まる寺田真理子さんの人生は、なかなかの壮絶な現実。努力家で優秀な方なのに八方塞がりの状況に。驚きながらもどんどん引き込まれていきました。
第1部 読書セラピーとは何か?
読書セラピーの歴史
読書セラピーお国事情、等
第2部 読書セラピーの実践
(本選び・読み方・おすすめの本)
と、読書セラピーのアレコレがいっぱい。
知らないことばかりで楽しめました。
『読書セラピーは特に腰痛治療に活用されています。・・・実際、読むだけで腰痛が治ったという読者の声も多いようです。』
『日本の読書セラピーは、吉田松陰が投獄された身でありながら獄中で勉強に励み、他の囚人を教化したことから始まったとされます。』
『落ち込んでいるときの対処法として私のおすすめの一つは、「お気に入りのマンガの一気読み」です。主人公が成長していくタイプの作品で、ある程度の長さのあるものを集中的に読むのです。』等。
疑問に想っていたことの答えが色々あり、嬉しい限りです。
Posted by ブクログ
優しい読み物。著者が最初に自己開示し、彼女の実体験を通して説明してくれたので、自分とは違う選書傾向でも共感しやすい。なによりマンガ、絵本、写真集、実用書、自己啓発書、小説等々のあらゆるジャンルを肯定してくれている。これは心強い。読み終わると、積読本が薬局の棚にある種々の薬に思えてきた。市販薬を自分の症状にあわせて選び、用法用量に気をつける、あの感覚に近い。お気に入りの本は心の常備薬。
Posted by ブクログ
積読が多い私は、「ワインボトルのように熟成させて」の言葉に救われました。
読書に苦手意識をもっていたのは、自分で勝手に縛っていたからなんだなと。もっと自由であっていいことに気づきました。
読みたい本がたくさん見つかったので、また積読が増えそうです。
Posted by ブクログ
読書セラピーとは何か、という本なのだけど、私にとってはこの本自体が読書セラピーだと感じた。
読書好きとしては、本の役割について共感できる部分が多々ある。
そのときの気分によっておすすめされている本は、まだ読んだことのないものばかりで興味深かった。
読書という行為について、本というモノについて深く思いを馳せることができた一冊。
Posted by ブクログ
本を読むとき私たちは何を求めているのか。知識か、感動か、それとも安らぎか。
日々の疲れやストレスを抱えた心に物語の世界はやさしく寄り添う。言葉が持つ癒しの力が私たちをほぐし前を向く力を与えてくれる。
でも読むこと自体が負担になっては本末転倒。大切なのは自分の心が求める本を選ぶこと。正解はなくその時々の気持ちに合った一冊が心を軽くする。
読むことは義務ではなく心を整える時間。疲れたときこそ無理なく本を開き自分をいたわる読書をしてみよう。
Posted by ブクログ
自分の心が疲れていると感じたからこの本を手に取ってみた。
この本では読書セラピーの有効性がメインで扱われており、当初自分が期待していた疲れた心を癒してくれるような本の紹介はごく一部だった。
しかし、これまでなんとなく感じていた読書の効果が世界で認知されており、またその活用方法も確立されていることに新たな発見を得た。
これまでは読書とは、知識を手に入れる物であったり、感情の追体験によって心が動かされる事を期待していた。
しかしこの本で読書セラピーという存在を知った事で、今までよりも深く本に溺れることができるのではと思った
Posted by ブクログ
読書セラピーというのは初めて知った。
海外の事情は興味深く、選ぶ基準など参考にできるものも多い。ただ活字が苦手な友人たちにどう本を勧めたものか……とも思うが、積読の本たちのように「今は読む時ではない」ということなのかもしれない。
最後の著者のオススメ本はどれも気になった。文章が上手で、内容もわかりやすく、先が気になる。自分に合っているのはこれかも、と思わせてくれる。その本に感銘を受けた時、読書セラピーとは何たるかが本当の意味で分かるのかもしれない。