【感想・ネタバレ】モチーフを見なくても描ける 人物デッサン50のポイント!:漫画・アニメーションの人物画が上達する!のレビュー

あらすじ

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人物を描く上で対象をよく観察することは大変重要ですが、ただ見るのと、人体の構造や骨格の形状を知った上で見るのとは、大きな違いがあります。
デッサン教室などで実際にモデルを見ながら描いているのに、形を取ることに苦労する人はとても多いのです。

ましてプロとして絵を描くなら、手元に何の資料もないまま描かなければならない事態が多発します。
そのとき陥る絵を崩壊させる困難の正体は、人体構造のうろ覚え・惰性で描き続けたことによる悪癖・思い込みなどです。
これらが人物画を崩壊させます。
たとえ意図的にデフォルメを入れたつもりでも、それが人体構造のバランスを壊し、絵自体が崩壊した場合、簡単には修正できません。
人体構造と動きのメカニズムが確認できていれば、何も見ないで人物を描くことも、デフォルメを加えて魅力あふれるいい絵にすることも可能になります。

たとえそこまで行かなくとも、自分の絵の不自然なところや間違いに気づく力、その間違いを修正する力が確実につきます。
人体の構造と言っても、美術解剖学を一から学ぶのではなく、要点を絞り、骨格と筋肉を描く上でのランドマークになるポイントを押さえ、最短で必要な知識に辿り着けるように導きます。

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「読み物」として読める

非常に図解が豊富な本ではあるのですが、テキストで解説している量もかなり多いので、読み物として読める美術書という感じです。私はこの本を購入する前から色んなポーズ資料の写真集を購入していたのですが、"どうしてそういう形状に見えるのか"の理屈が分かっていない部分が多く、写真の中でもどこに注目するべきかが曖昧でした。それが、この本の中で紹介されている「ランドマーク(目印)」という考え方によって、この部分を抑えればいいというのが明確になったように思いますし、資料なしで描く時も「これはこう繋がってるからこういうポーズはありえない」という理論ありきで考えれるようになったかなと思います。とはいえ、「50のポイント」というタイトルに現れている通り、あくまでも要所を抑えるというだけにとどまっているので、「うーん、ここの解説をもっと深く知りたいんだけどなぁ」というところも無いわけではありません。そういう意味で、「人体をうまく描けなくて悩んでいるけど、まず何から調べればいいかすらもよくわからない」人や、「小難しい美術解剖学の本は買ってもあまり見返さずに積んでしまう気がする」という人にはこの本はお勧めできると思います。テキストによる解説がしっかりしている分、作例をじっくり観察したり模写したりしなかったりしてもある程度ちゃんと知識に繋がると思いますし、とりあえず一通り読んでみて、また壁にぶつかったときに「なんかこんなようなことがこの本に書かれていたような」という記憶から読み返して確認するという感じで使えると思います。オススメです!

#タメになる

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2024年11月19日

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