あらすじ
書店員の職を失った一葉は、連句の場のもたらす深い繋がりに背中を押され新しい一歩を踏み出していく。
温かな共感と勇気が胸に満ちる感動作!
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Posted by ブクログ
「連句の場は、がっちり向かい合うんじゃないところもいいんだよね。ずっとしっかり向き合ってたら、疲れちゃうし。お互いにお互いのことしか見えなくなって閉じてしまうでしょう。ちょっと斜めにチラチラ見るぐらいがちょうどいいんじゃない。」
俳句のように、個の力を競うのではなく、数人で全体の構成と調和を考えて一つの作品を作り上げる連句。決して立ち止まらず、戻らず、進み、主役になったり、引き立て役に徹したり。それは人生にも、人とのかかわり方にも通じる。俳句は無理でも連句ならできるかも。老後の楽しみの候補がまたひとつ増えた。
Posted by ブクログ
何ヶ月にもわたって、ちまちま読み進めていた電子書籍。
好きな漫画で取り扱っていた連句の会に参加する話。改めて連句面白そう。連句会をオンラインで眺める会って世にはないんだろうか。
連句会を機に新しい交流やポップの仕事につながったりと、私の好きな要素が多く含まれていて、細切れになりながらも読んでいて穏やかな気持ちになれた。
Posted by ブクログ
勤めていた書店が閉店してしまい、職を失った一葉。実家に帰り、亡くなった祖母の連句のノートを見たことがきっかけで、連句の会に参加するようになる。
タイトルから連想するよりもお菓子要素が少なくて、ちょっと肩透かしではあった。話の柱は、連句。私は文章を書くのは好きだけど、短歌や俳句は無理かな〜と思っているので、初心者の一葉といっしょにいろいろ覚えていく。いや、覚えていないけど、こんな世界なんだな〜と朧げに感じながら読み進んでいく。なんとなく、連句の世界を堪能できた気がした。
もう一つの柱は、一葉のゆるやかな成長。話の中で就職はできなかったけど、書店員時代に手がけていたポップが縁で人脈が広がっていく。そして連句の会では、さまざまな年齢、職業の人との交流で世界が広がっていく。きっかけを作ってくれた祖母がすでに亡くなっている現実に、少ししんみりしてしまうこともあるけど、気持ちが前向きになって、顔を上げて歩んでいける、そんな感じで話は終わる。
続編ありそうな終わり方だったので、シリーズ化するのかな??だったら、楽しみ。