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Posted by ブクログ
人を動かしたり、変化させたりするために、積極的な変化を促したり、その方向に押すのではなく、変化の妨げとなる要素を取り除く、という発想で書かれた本書。
タイトルのカタリストは変化を媒介する触媒という意味であり、触媒によって自ら変化が起こることを示唆している。
変化の妨げになる要素は5つ。
①心理的リアクタンス(Reactance)
②保有効果(Endowment)
③心理的距離(Distance)
④不確実性(Uncertainty)
⑤補強証拠(Corroborating Evidence)
この5つの頭文字を取ってREDUCEをREDUCEすることが人を動かす秘訣と本書は言う。
①は人から強制されるよりも自発的に動く方が人は抵抗感なく動ける。
②は人は根本的に現状維持を好み、変化を嫌う特性があるため、何もしないこと=現状維持に価値があるのか、逆にリスクはないのかを問うと良い。
③は大きな変化は難しいものの、簡単な変化は可能ということで、小さな依頼から徐々に大きくしていく。
④は高額商品を買うことを躊躇うように、取り返しのつかない状態を人は嫌うため、お試しやフリーミアムのように、ハードルを下げてあげる。
⑤は行動を促す証拠を如何に集めるか。自分に近い属性の異なるソースから、短期間に強力な証拠を集めると、人は動く動機を持つ。