あらすじ
なぜきみは、僕に別れを告げたのか。
冷たい瞳の転校生は、元カノだった!
中学時代、理知は孤高の美少女渋谷ないると、秘密の恋人同士だった。放課後の生物室で誰にも内緒の甘く濃密な時間を過ごしていたが、ないるは転校してゆき、理知に一方的に別れを告げた。そんな気まずい相手とクラスメイトになり、席も隣になってしまう。高校生になって、いっそう大人びて美人になったないるを無視しつつ、意識せずにいられない理知。一方ないるも、理知に冷たい横顔を向けつつ、意味深な発言を繰り返す。
離れようとするほどによみがえる、まばゆい記憶、苦くて痛くて甘い想い。
変わり者の上級生佐伯冴音子の策略により、二人は“恐竜の卵”を育てることになり、ますます意識し合うように。
やがて理知は、ないるの本当の気持ちと、失われた日々の“真実”に触れる……――。
「文学少女」でおなじみ野村美月先生の青春シリーズ第一弾。
※「ガ報」付き!
※この作品は底本と同じクオリティのカラーイラスト、モノクロの挿絵イラストが収録されています。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
佐伯冴音子と相葉遥平が登場するシリーズ的な作品群の2作目。これ一冊でも面白いけど前作『親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰』を読んでいると遥平の異常性がよりわかる。
中学生のないると理知の挿入一歩手前の交わりシーンが青い。
明かされる、ないるのしたことの真実には驚きと胸キュンです。
幼い純愛が楽しめる作品です。
Posted by ブクログ
あーこれは野村さんにはちょっと珍しいシリアスさと性的な感じのドキドキがあるお話だなあ。
タイトルが作者の別作品と似てるなと持っていたら、物語の舞台が同じでなるほどと思った。
いやしかし、これは気まずいしそれ以上に苦しいな。
理知視点はもちろんなのだけど、次第に明らかになる真相に、逆に彼女の方の気持ちを考えたらもうなんかたまらなくなる。
離れなきゃいけないのにどうしても心が動いてしまう。
だから無理やり恋人を作って離れようとする。
そんな気持ち辛すぎる。
物語のラストはお約束だけど、でもよかったねと言えてほんと良かった。
それにしても理知は真面目すぎだろう。
据え膳食わねばなんとやらなのだけど、そこはまあ、ラノベだしね^^
相変わらず巧い
野村さんの作品はジャンルに拠るけど、得意分野に入ると巧い。
ただ、たまに表面的な知識でのみ書かれる事もあるので、作品毎で評価はバラける。
本作は、好き嫌いが分かれ易そうな感じの作品だけど、
個人的には、まぁまぁ読んでて面白いとは思った。
恐らく、単巻で終わると思うけど、それが正解だと思う。