あらすじ
街外れで暮らすジャズベーシストの男と、場末の飲み屋で知り合った年上の女。スティービー・ワンダーの名曲に導かれた二人の会話が重なりあい、大阪の片隅で生きる陰影に満ちた人生を淡く映し出す。表題作の他、女性のひとり語りの短篇「大阪の西は全部海」を収めた、話題の社会学者による哀感あふれる都市小説集。
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Posted by ブクログ
社会学者・岸政彦さんの小説。
大阪を舞台にした2作品『リリアン』『大阪の西は全部海』が収録されている。
岸さんの『断片的なものの社会学』という本がとても面白かったので、どんな小説を書いているんだろう?と気になって読んでみた次第。
決してバッドエンドなわけではないが、優しさの中にもの哀しさが漂う読後感。
岸さんの研究手法は、街中でごく普通に暮らす人々にとにかくインタビューをしていくというもので、関係があるかは分からないが小説の中にも印象的なエピソードがたくさん盛り込まれていた。
動物もよく登場するので、『断片的なものの社会学』で岸先生の人となりを知った後だとついつい重ねて読んでしまう。→優しさの要素?
北新地、淀川、和歌山、万博公園など地名が出されることによって実際にあった出来事のように感じる。→哀しさの要素?
ジャズ、太陽の塔好き、妊娠や子ども関係で辛い思いをしている人におすすめしたい。
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身を潜め やがて星空の万博公園 リュックから毛布と水筒に入ったホットコーヒー 改行も括弧もとりとめもない 息づかいが聞こえてきそうな会話文 この夜のことは僕も知っているかもしれない 物語のしおれ方もリアルで良かった
Posted by ブクログ
岸さんの文章、綺麗すぎて、尊すぎて、毎回、感想文を書くのに気が引けちゃうんだよなあ。わたしの拙い日本語で感想を述べていいような代物ではないとだけ書き残しておこう。すごく良かったです。というかいつもとても良い以外の感想が思い浮かばないです。
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かぎ括弧のない会話は読んでいるうちに、境界線が溶けるような感覚に。
最近、縁ができた我孫子周辺はもとより、万博や山田の描写に胸熱。散歩したくなる。
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“人間いらんやん”
“優しいやつは、役に立たんのや”
生々しいリアルな会話、人肌の温もり、不器用なやり取り。
優しい。
なんだろうか。こういう優しさを何と言うのだろうか。
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気持ちいいコード進行のような、
流れるような会話が心地よすぎる
大阪弁の会話ってこんなに優しく聞こえるの?
切ないのに二人は悲しそうじゃない
読んでいる私も悲しくはない
絶対また読む!
コルトレーン聴きながら♪
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この曲、知ってるわ。
うん、これ、有名な曲やで。
なんていうやつ?
Isn’t She Lovely。スティービー・ワンダーやな、
元歌は。
そうなんや。名前だけ知ってるわ、そのひと。
めちゃ有名なひと。
そうなんや。
うん。
ええなあ。
なんか、切ないな。
そやな。
切ないっていうか、懐かしいっていうか。
なんか、帰ってきたで、って感じ。
ただいま、おかえりって、言い合ってるみたいやな。
うん。
うまいこというな。
なんか、大好き。ただいま、おかえりって感じ。
この小説にはこのような男女の会話がたくさん登場する。次々と交わされる言葉のやり取りを、あえて「」(カギカッコ)なしで綴る。途中からその意図が理解できた。羅列されているといってもいいぐらいに頻出する会話。確かに「」が付いてると、うっとうしく感じる。
会話内容はごくごく他愛のないものだけど、むしろその普通さがリアルさを醸す。読み手はあたかも側で聴いているような感覚に包まれ、耳をそばだて、気がつけばすっかりふたりの世界に引き込まれている。
おおよそ我々が普段交わしてる会話は、漢字にする必要のない、ひらがなで喋っている。そこにオノマトペが加わる。関西人はその傾向は大で〈シュッとした人が、この道をピューと行って、あそこの角をキュッと曲がりはりました〉みたいになる。
余談を続けると、村上春樹の小説の会話なんて、現実にはあり得ない。聴いただけでは判別しづらい漢字二文字の熟語や気の利いた比喩なんてものはあらかじめ用意でもしてない限り即妙には出てこない。それを実際にやられたら、関西なら「きっしょ~」「サブイボ出るわ!」って、言われるのがオチである。
さてというかようやくこの小説。
舞台は大阪市の南端。著者の言葉を借りれば、大阪市のいちばん南の外れの、どんづまりのどんづまりのどんつきの街で暮す、語り手であるジャズベーシストの俺と近所のバーでバイトで働いている俺より10歳上の美沙さんの恋物語を縦軸に、主人公の俺はそれなりに音楽で飯は食えているが、じゃあ夢が叶っているかと問えばそうではないような中年に差しかかった男の行き場のない思いが語られる。
本書は小説のスタイルは取りつつも、ストーリー自体に起伏は少なく、話の継ぎ目もいたってシームレス。先の会話をはじめ、とにかく自由度が高い。小説のあるべき形式には素直には従わない、ジャズのアドリブ演奏のような闊達さに溢れる。
それが際立っているのが会話に登場する互いの記憶に揺蕩う心象風景の挿入。男にとっては<小学生時代のクラスの女の子が無心でリリアン編みをしている姿>であり、彼女にとっては<川=淀川への恐怖感>など、ふたりは大阪の街-場末感漂う我孫子にはじまり北港・大国町・西九条・蒲生・野田・南森町・西天満・万博…を歩きながら、時にささやかな冒険をするようなデートをしながら身上を語り合う。
互いに惹かれ合い、間柄が親密になっていくほどに、想起する過去の様々な出来事、色褪せない痛切な心象を刺激しあうことへの怯え。ゆえに、からだを重ねる関係になっても、近寄りすぎたり、束縛したりしないよう適度な距離を保とうとする。
道ならぬ恋ではない、ええ大人の恋愛。波長が合い、たちまちにして惹かれ合ったゆえに生じる<切なさ><寂しさ><優しさ><怖さ>が臆病へと駆り立てる。
悲恋で終わる恋じゃないんだけど、切なさがじわりじわりと迫る、淡くて、緩やかで、ポエティックなリズムを刻む恋愛小説。
ー恋は遠い日の花火ではないー
随分と昔に流れたウイスキーCMコピーを思い出し読み終えた一冊。
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この人の文章は何故かひきこまれる。
情景が浮かぶのは勿論、登場人物たちの会話の内容以上に、その人達の間の空気感や、温度、そしてザラついた感じなど、何だか質感を感じる。
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さらさらと流れるように
身体の中に入ってくる文章で、ほんとにほんとに
美しくて、日常が違って見えます。
美沙さんとの話、もうちょっと聴きたかった!
Posted by ブクログ
まるで春の暖かく心地の良い風を頬に受けているような優しく安心する作品です。
大阪を舞台にした都会的で洗練された情景が目に浮かび、登場人物達の大阪弁での掛け合いがとても魅力的なでした。
ミステリーやサスペンスばかり読んでいる私にとって一度心と身体を休める事ができた1冊です。
Posted by ブクログ
大阪弁の語りが心地よい。男女の会話、大阪弁だとどっちがしゃべってるのか読んでいると時々わからなくなる。文字にすると同じなのがいい。二人で話してると一方が話した内容を受けて一方が思い出した内容を話したりしてジャズのようだなーと思ったり。
Posted by ブクログ
読書開始日:2022年6月3日
読書終了日:2022年6月11日
所感
【リリアン】
人間はなにかしていないと怖い。
リリアンはうってつけ。
意味のないものを生み出し続けるが、なにかをしてる感じは持てる。
虫も、菊池も、美沙さんも、そう。
考え始めるとなにもかも自責の念に囚われる人種。
もちもん主人公もそう。
揺れ続けている。
落ち着かない。
そんな人らの記憶を潜水している気分だった。
どんどんと暗くなるが不思議と引き込まれる。
息が続かす戻った頃に、ドミンゴママの一言。
一緒に寝る人がいたらええ。
そう。
人は欲している。
リリアンもいらない、あったかい、愛情をくれる人。
戻ってくる。
E♭
【リリアン】
なんとなくそれなりに栄えている街に見える
なにもしないということかできるひと
水の中じゃなくても、陸の上でもみんな揺れている
本当に怖いのは中途半端にできてしまうということ
優しいやつは役に立たん。
気を使うやつの言葉は信用に足らない
シュノーケリング、人の記憶、暗いのは夜の海
学校も偶然。でもその偶然って全然意味ない
綺麗な音の重ね方は人間ができる前に生まれているけど、それを奏でるのは人間
最初からかわいいと思ってる人から、かわいいと思われても嬉しくない
Posted by ブクログ
「リリアン」は主人公の幅広い趣味が全編に渡って展開されるが、ジャズに関するものが楽しめた.というのも小生もウッドベースを持っており、身近にE♭やB♭を見ていたからだ.表題のリリアンが出てくるのはわずかだが、"虫"が編んでいたとの描写の位置付けがよくつかめなかった.「大阪の西は全部海」は大阪を徘徊する話だが、よく把握できなかった.
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ゆっくりゆっくりと語られるなんということはないエピソード。
最初はひとりでシュノーケルを持って海に潜る話。
それからスナックで知り合った10こ年上の美沙さんとの付き合い、会話。
美沙さんが好きなリリアンの話、音楽のコードの話、ふたりの昔を思い出す話。
主人公は音楽で一応食べているけれどやめようかと悩んでいる。
ひとつひとつのエピソードは脈絡がないようで、物語が進んでいくと何度か同じ話を繰り返しながらつながり意味が編まれていく。ゆっくりのペースを乱さないように。
物悲しい雰囲気を終始保ちながら少しだけの希望を持って終わったように思う。特に夢も希望もないけれど、ふたりが一緒にいられそうだということだけで。
作者が若い頃の話がベースになっているようだけど、大阪の街は執筆時点にアップデートされている。ちょっと時代がズレている気もする。
万博記念公園のソラードが出てきて嬉しかった。
千里山のニュータウンてそれどこのことやねんと、そこだけは気になった。千里山はニュータウンやないねん。
千里ニュータウンをそのへんのニュータウンと一緒にするなんて失礼な話やわ。
ふつう、こういう作りのん物語は退屈だったり飽きたりするが、本作はそんなこともなく面白く読めた。稀有なことだと思う。
Posted by ブクログ
静謐な夜中の会話劇。リリアンに纏わるエビソードは、誰もが持っているであろう子供時代の後悔したくなるエピソードだと思うのだが、多分に漏れず自分にも想起させる出来事があり、胸がえぐられる。
大阪の土地勘があればもっと楽しめたと思う。
Posted by ブクログ
コード進行とか、表題のリリアン(編み物)とか、あまり馴染みのないものが主題になってるので、やや入り込めなかったところはあるが、著者のこれまでの小説と同じく、色んなものから切り離されて大阪の街を漂うように生きる男女の姿を淡々と描く。今作はより一層、浮遊感(というか、登場人物がルーツと切り離されている感じ)が強まっているような気がした。
Posted by ブクログ
「ひとりで家を出て飲みにいくとき、誰もいない浜辺でシュノーケルをつけてゆっくりと海に入っていくときの感じに似ているといつも思う」この冒頭に惹かれた。一人暮らしもほとんどしたことないし海に潜ったこともないけど、自虐的孤独感に酔う自分を楽しむみたいなオナニーに似た恍惚感なんやろうか。彼女とのゆるい大阪弁のリフレインされる会話。ジャズもよく知らないが、それも音楽的なように感じる。
Posted by ブクログ
なんだか妙にしみる一冊。
音楽とお酒と男と女、並べてしまえばありふれた材料なのにこの絶妙な湿度と色気はなんなんだろう。
ここに惹かれる!と明確にできないけれど、たしかに心惹かれる。
そして繰り返し読みたくなる。
特に、寒くて孤独を持て余してしまう夜に。
Posted by ブクログ
大阪の街の華やかさの裏側にあるような懐かしさと、消えゆく古き良き時代をひっそり見送るような小説。リアルな大阪弁のやりとり、ほんのり漂う悲しみとそこに混じる綺麗ななにか。
Posted by ブクログ
市井の人々への徹底した聞き取り調査を元に社会構造などを明らかにする社会学者である著者の小説は数冊目であるが、本作はジャズベーシストでもあった著者の過去の経験が盛り込まれており、音楽に関するシーンも含めて楽しめた一冊であった。
名作『断片的なものの社会学』で示されたように、日常生活のある何気ないモチーフから極めていまイマジナティブな世界を描く出すのが巧い。本作ではタイトルにもある”リリアン”はまさにそうしたモチーフの1つであり、”リリアン”と共に綴られる主人公のジャズベーシストが語る幼少期の痛みに満ちた回想は、こちらの胸をも抉るような痛みを味わわせてくれる。
また、ジャズセッションのシーンは、音楽を演奏しているときにプレーヤーが何を考えている/何を考えていないか、ということを教えてくれる点で、楽器演奏者には面白いとも思う。ぜひ岸さんには、研究の合間で良いので、今後もコンスタントにこうした小説を書き続けてほしい。
Posted by ブクログ
劇的な何かが起きるわけではないけど、それもそれで悪くないなと思った。
こういう何気ないことをお互いに心地のよいテンポで話せる関係、いいな。
一見何でもないような日常のお話、個人的には好きです。
Posted by ブクログ
何が起こるってわけでもない、だけどそこにひっそりと愛がある、そんな話。
海と街を重ねた描写が心地よかったです。
「優しいやつは、役に立たんのや」という言葉にはハッとさせられました。
優しい人の言葉って、本当に苦しい時には何の救いにもならなかったりする。
じゃあどうしたらいいのか。
多分、物語の終わりの主人公と美沙さんみたいに、ただ側にいられればそれでいいのかな、と本作を読んで思いました。
Posted by ブクログ
細い光は上から降ってるけど、光を捉えられない。夜空に小さい灯りはあるけど、気づけば暗闇の中を歩いている。そんな人生を描いているのかな、と思いました。
Posted by ブクログ
この著者初めて知りました
社会学者なんですって
大阪弁がええなあ
会話と風景が切り離されてなくて
静かにそして重く淡々と進んでいく
日常
二人の今と過去
浮遊するような沈むような
ジャズの知識はぜーんぜんないけど
なんか音が聴こえてきた
しらんけど
リリアンは覚えてるで
はやっとったから
すっかり忘れとったけど
≪ 大阪は おもろい街や しらんけど ≫
Posted by ブクログ
くたびれたジャズベーシストと、年増のスナックホステスの恋愛譚。
本当になんてことない話なのだけれど、妙に胸に迫るのは年が近いからか。年増のホステスと僕ほぼ同い年なんですね。
人生に対する諦めや、まだ先が有るのではないかという希望と、愛情なのか友愛なのか分からない好意。何も妨げるものは無いのに、どうしてか踏み切れない。
音楽で食べて行けているけれど、先細りは必至だし技術的にもこれ以上は見込めないというくすぶりと、誰かの心を背負う事の重さにおびえる気持ちなのでしょうか。
最後まで読んでも心の動きの深い所は書いていないので、読んで推し量るしかありません。色々考えてしまう本だし、淡く記憶に残って消えてしまう本でもあります。
Posted by ブクログ
心の隅に追いやっていた過去や、期待を抱かなくなった未来を無理せず自然にこぼすことのできる相手がいるのはいい。日々を穏やかに支え合って過ごせる関係。
会話の中に生まれる波長、湿度が綺麗に編み込まれていて、リリアンのように長くか細く美しく連なっている。
鉤括弧のない会話が独特で心地よさあり。
閉園後の暗闇でのデートがとても素敵だった。
二人の脳が一瞬繋がって溶け合う感覚。
情景、手の動きで心に訴えてかけてくる文章。
ドラマチックな出来事はない。心が穏やかになる小説。人生に疲れを感じ始めた人や、関西が恋しい人は好きかもしれない。
Posted by ブクログ
地元の大阪の土地柄というか、大阪の街が
表現されていることろが、心に残る感じです。
万博・北新地・西天満・南森町・大阪北港・我孫子・
天王寺・蒲生・・・・・・
粘着性のある土地の感覚。
お話しの内容は、淡々と大阪の街を歩きながらながれていく感じ。
Posted by ブクログ
大阪の片隅で出逢った、音楽で細々と生計を立てるジャズベーシストの男と、小さなバー『ドミンゴ』でアルバイトをしている美沙。
二人の他愛のない会話文がシーンの半分ほどを占めており、鉤括弧をつかわずに羅列されるそれらはとても象徴的で、見事に独特な雰囲気をつくりあげていた。
そのなかに、"もっかいリリアンの話して。"と美沙が幾度もくりかえしねだるエピソードがある。
男が小学生だったころ、仲間はずれにされていたクラスの女の子が独り無心でリリアンの紐を編み続ける姿。その光景がむしょうに忘れられずに折に触れて思い出してしまう、という話。
言葉ではうまく説明はつかないけれど意味を持つ、男の記憶の奥深くにすやすやと眠る原風景のひとつようなリリアンの話は、美沙だけでなく私の心までをもつかんでしまったようだった。すごく好きなんですこういうの。
だれかにとってのリリアン的な話、緊密でやわらかな空気のなかで、私にもとくべつに聴かせてほしい。そのまま夢見心地で眠れたならどれほど幸福だろうと思う。
もうひとつの短編『大阪の西は全部海』は、とある評論家が「そういうのは全部川上未映子に任せておけばいいでしょ。」と述べた&編集部に削除された等の一件で物議を醸していて、まぁそれが私が本書を手に取るきっかけでもあったんですけどね。
双方にめちゃくちゃ失礼な言葉だなと思っていたけど、実際に読んでみたら言いたいことは分かってしまった。
生まれること、死ぬこと、最初から生まれてこないこと。
それらについて関西弁で抽象的に書き連ねられていると、まあね。でもなんというか関西弁の力ってすごい。