【感想・ネタバレ】グレゴワールと老書店主のレビュー

あらすじ

老いた元老書店主は朗読を通して青年を読書へと誘う。老人の読書案内は、そのまま人生の道案内でもあった! 本と友情、本と愛情……本は人と人を結び合わせる。老人介護施設で働き始めた18歳の落ちこぼれ青年グレゴワールは、本だらけの居室で本に埋もれるように暮らす元書店主のピキエ老人に出会い、まったく無縁だった本の世界に足を踏み入れる。体も目も不自由になってきているピキエ老人に朗読をするのが日課となり、それは他の入居者たちにも波及する。ある日はサリンジャー、ある日はラブレー、ある日はアレッサンドロ・バリッコ……。そして、二人は下水管を通して発禁本の朗読を希望者にこっそり聞かせるイベントまで企画する! 青年は本のソムリエのような老人の案内に従って様々な本に出会い、その魅力に取り憑かれていく。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

短文でテンポよいけど同時に文学的。映像がうかんでくる。物語は予想以上に色んなことがおきた。本に接していなかった青年が本にふれるようになる、それを通した成長というきれいごとばかりではなくて、老書店主のムッシュピキエの葛藤や辛さや、それをどう人生の中で消化して(消化できないで)きたかみたいなところもまた味わい深かった。人生辛いよね、ということを噛み締められる小説で、だけど同じくらい、いいこともあるね、ということもパッケージされてる小説で、面白かった。

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2024年12月15日

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