あらすじ
――俺が浮気しちゃったのは真波(まな)ちゃんの努力不足が招いたことなんだよ? 別れを切り出すも濡れ衣をかけられ怒りで震える真波。被害者づらをした尊(みこと)のしつこい連絡で精神崩壊しそうになるが、斎(いつき)の支えで尊との関係を清算することを決意。一方、斎は家庭に不和を抱えているようで…。
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少女マンガ家の上野真波は自己肯定感が低く、すぐに他人を優先してしまう女性。そんな彼女にも甘え上手で彼女を癒してくれる年下の彼氏ができ、堅物で苦手に感じていた担当編集・斎(いつき)からもマンガのネームを褒められ、仕事もプライベートも満たされていた。しかし、一緒に生活をしていく中で彼氏の態度に徐々にイライラが募り、両親ともうまくいかず苛立ちをぶつけてしまう。そんな彼女の唯一心から安らげる居場所は、祖父の自宅兼工房だった。真波の祖父は高名な陶芸家で、いわゆる「視える人」だ。そんな祖父のことが彼女は昔から大好きで、祖父とマンガだけが彼女を自由にしてくれたのだった。
自分のことばかりで人を思いやらない彼氏と、苦手だと思っていたのにいつも真波の心とマンガに寄り添ってくれる担当編集。「誰にも譲らない自分の人生」を生きると決めた彼女の選択とは…!
真波は人一倍周りの人の気持ちを考えてしまい、なかなか自分の本当の想いを口に出せない女性。自分に対してどこか情けないとかマイナスな感情を持っていた気がします。そんな彼女が考え方を変えたきっかけは、「いつだって相手有りきで人と誠実に向き合っている」という担当編集・斎の言葉だったと思います。
本作は、少女マンガのようにじれったい2人の恋模様にドキドキするだけでなく、自分らしく生きていくことの難しさと大切さを実感する作品です。自分にとって本当に大切なもの・大切な人を見極め、いい意味で「我」を持って自分の本心に嘘をつかない生き方がしたい、と強く感じました。今、どちらの道に進むか悩んでいる人や、自分に自信が持てない人に特にオススメです。ぜひ、ご一読ください。
感情タグBEST3
大好きです
先生の話は、本当にグイグイ引き込まれます。
そし、クズ男を描かせたら秀逸。
思いが通じ合いそうなのに、周りに様々なフラグが立っていてこれから波乱がありそう。
続きが楽しみです。
作家さんもあとがきで仰ってたけど、前半尊のメール攻撃にはほんとこちらも心折れそうになってハラハラしましたが、いいタイミングで斎さんに救われて良かったです~~。斎さんにもあんな事情がね・・。そして作品の読者としての出会い良かった。
ひとつの答え
真波が尊に対して出した答え、なかなか伝わらないのが苛立つけどひとつずつ答えを出して前に進んでいく。自分が決めたら後は決めた道を進むだけ。
成長していく真波。それに対して尊の酷いこと。こんなにも自分に都合のいい考え方できるんだ、ってくらい酷い奴だな。諦めてくれるのかな。
斎さんの過去、まだハッキリ見えてこないけど、色々気になるところがあって、この先この伏線をどう回収していくのか、楽しみです。
何かを抱えてるイケメン、それはそれは魅力的に見えまよね。