【感想・ネタバレ】電力システム改革の突破口 ―DR・VPP・アグリゲーター入門―のレビュー

あらすじ

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DR(需要応答)・VPP(仮想発電所)・アグリゲーターのことが初歩から分かる!
本書は学術書や研究論文ではありません 。「電力事業は大河ドラマ」をコンセプトに、明治時代黎明期から戦中戦後、高度経済成長期を経て東日本大震災・福島第一原子力発電所事故に至る電力事業の変遷を辿りつつ、電力システム改革で開花するDR(デマンドレスポンス)・VPP(バーチャルパワープラント)、そしてその担い手であるアグリゲーターについて分かりやすく解説しています。併せて、容量市場・需給調整市場・再生可能エネルギー主力電源化の在り方について、政府審議会委員と事業者の両目線で紐解きます。本文中のコラムでは、気になるキーワードの背景について、34年の知見を基に洞察を加えています。
電力ビジネスの未来を理解するため、エネルギービジネスに携わっている方や起業を目指す方、電気工学系を志す学生には必携の書です。

第1章 電力事業は大河ドラマなり

第2章 分散型電源へのパラダイムシフト

第3章 DR今昔

第4章 VPPが創造する新たな時代

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

この手の本で最もよくわかる。

競争による電力の低価格化を図り、アンバンドリングが起きた。
 送配電
 小売
 発電

再エネを活用することが求められ、FITにより太陽光発電が増えることとなった。

電力は、常に需要と供給がバランスすることが求められる。再エネは、発電量が読みづらい。

そのため、需給の調整役たるアグリゲーターが登場。アグリゲーターは、分散電源(DSRや、DER)をとりまとめ、需要を制限(DR)したり、発電効果を生み出したり(VPP)する存在である。

コアコンピタンスは、需給のバランスであり、DERmanagement systemが重要となる。

アグリゲーターは、
 マイクログリッド運用で、kWhを卸電力市場にて。
 グリットに対する調整力や予備力を売ることも可能。

0
2023年12月28日

Posted by ブクログ

電力事業は大河ドラマという書き出しから始まっているのを見て、本当の初心者向けかと思ったが、読んでみるととても分かりやすくて良い本だった。
著者は電力会社の出身であるためポイントを押さえた説明ができており、説明の技術や読者を引き込む技術も高いと感じた。
この本単独でどの程度学べるかは分からないが、他に色々とこの分野の本を読んできた立場としては、これまで学んできたことの隙間の良い穴埋めになった。

■学んだキーワード
・kw価値と容量市場、kwh価値と卸電力取引市場、Δkw価値と需給調整市場
・需給調整市場:一般送配電事業者が、gate close後の誤差を解消するための電源を調達する市場
・Gate close後の誤差:長周期成分(←EDC: Economic Dispatch Control)、短周期成分(←LFC: Load Frequency Control)、極短周期成分(←GF: Governor Free)
・プロセスDRと自家発活用DR
・慣性力(Inertia): RoCoF (Rate of Change of Frequency) を抑制する。GFやLFCが発動するまでの時間稼ぎとして重要。
・疑似慣性(Synthetic inertia)
・同期発電機と非同期電源
・Classic DRとRapid DR
・DERMS (Distributed Energy Resources Management System)

0
2021年11月27日

Posted by ブクログ

概要を掴むにはとても良書だと思います。特にグリッド側の要件や市場の見えづらい部分に関しては解けた謎が多くありました。
特性上仕方ないとは思いますが、専門用語が雑多に交わりすぎて文意が掴みにくいところは多々ありました。
この先もVPPに関しては知見を増やしていきたいです。

0
2022年11月10日

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