あらすじ
神様からチート能力を授かった状態で大貴族の三男に異世界転生したアルフレードは、ここが異世界転生した人物(使徒)を徹底的に利用しつくす世界だと気づく。
世の中に利用されることを回避したいアルフレードは、チート能力があることを隠して生活していくことを決意。使徒認定試験も無事クリア(落ちた)し、使徒巡礼の旅に出ると、そこでこの世界の仕組みや使途に関する謎が徐々に明らかになっていく――。
テンプレ無視の異世界ファンタジー、ここに開幕!
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Posted by ブクログ
150年おきに転生してくる使徒に依存した世界に生まれた主人公アルフレード。大貴族の三男。
使徒が世界に与える影響とか弊害とかを謎解きしていく、探偵モノを読んでいるような面白さです。
続きありそうですね。続刊読みたいです。
老人の異世界転生
異世界転生推理アドベンチャーです。多分1巻完結です。
テンプレ無視と書いてありますが違います, 変なテンプレを意識しまくってそのアンチを展開する構成です。「テンプレ展開が好きだ」という人は安易に買わないほうがいいです。
異世界転生をファンタジーではなく単なるサスペンスの舞台と見なしているのでしょう。本当にファンタジーを愛する者にとってはやや気分を害するものになると思います。そんなに嫌いならかかわらなければいいのにと。
物語の筋書きはおおよそ「世界の謎を解き明かしながら主人公が何かを決意する話」であります。壮大に何も始まりません。続巻が出たとしても山は越えてしまったのでただの蛇足になると予想します。
ちなみに「チート能力が見つかったらアウト!」などとの賜っていますが, それは物語において全く重要ではありません。「どきどき」など妄言もいいところで, ただ老成した考えの持ち主が静かに事件を解決に導く物語となっています。なぜ転生物にしてしまったんでしょうか。昨今の転生物を批判したかったのですか?
主人公は達観した青年。転生前も含めて自称60歳近く。非常に頭がよく, きめ細やかな気遣いができるので進行は極めてスムーズ。……それがかえってこの作品そのものに強烈なブーメランとして返ってきているように見えるのは私も年を取りすぎたということでしょうか? なんにしても不毛です。
ヒロインたちは常識人ですが, 誰もかれも基本的に主人公に知識を授けるだけの立ち位置なので, ファンタジーとしては致命的に物足りないです。やはりこれは異世界を舞台にした安物のサスペンスです。
私に好きか嫌いかで尋ねられたら嫌いとお答えしますが, きっとよく考えて作られた作品でしょう。合う人はいると思います。