【感想・ネタバレ】万引き家族のレビュー

あらすじ

第71回カンヌ国際映画祭コンペティション部門にてパルムドール(最高賞)をはじめ、
第42回日本アカデミー賞最優秀作品賞はど数々の賞を受賞した映画『万引き家族』を
是枝裕和監督自ら小説化。是枝監督が小説で描き出す、「家族の絆」とは―――。

「彼らが盗んだものは、絆でした」

とある住宅街。柴田治と息子の祥太は、スーパーや駄菓子店で日常的に万引きをする生活を送っていた。
ある日、治はじゅりという少女が家から閉め出されているのを見かねて連れて帰ってくる。
驚く妻の信代だったが、少女の家庭事情を案じ、 一緒に「家族」として暮らすことに。
年金で細々と生きる祖母の初枝、信代の妹でJK見学店で働く亜紀。
6人家族として貧しいながらも幸せに暮らしていた。
しかし、ある出来事を境に、彼らの抱える 「秘密」が明らかになっていく―――。

...続きを読む
\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

社会から認められない「寄せ集め」の家族。しかし心に傷を負いその痛みがわかる者同士、お互いを思いやる気持ちと絆は強く、都度胸が熱くなった。最後それぞれが優しさを見せながら別れていく様には涙があふれた。血の繋がりや社会で認められているからこそ苦しいこともある。家族のあり方を見つめ直す機会になる作品だった

0
2023年09月03日

Posted by ブクログ

気持ち悪い、だけど時々心が温まる瞬間に、切なさや人間臭さを覚えて癖になりました。
映画も見ましたが、是非本の方を読んでほしいです。

0
2022年06月30日

Posted by ブクログ

後味の悪さは抜群。日本じゃなかったらこの家族は幸せに暮らせたんだろうな。方と秩序だけじゃ救えないものもいっぱいある。

0
2021年12月10日

Posted by ブクログ

ママだけどママじゃない
父さんだけど父さんじゃない
だけど本人達にとっては心の底から居たいと思える家族の暮らしがあった

時に人は極限の状態や複雑なバックグラウンドが重なり合って“常人”には理解されにくい行動を起こすし、そこに居心地を感じることもあるんだなと思った

0
2020年04月20日

Posted by ブクログ

家族で万引きをしているお話かと思ったけれど、
万引きもしているけれど、それが主どはなく、家族のあり方、血の繋がりについて、考えさせられる良い本でした。

0
2020年02月27日

Posted by ブクログ

映画を原作として書かれた小説だったのね。映像の補足的な要素が満載で 更に深みが増したし、社会問題を提起するといった側面が強かったように思う。
人の生き方はそれぞれだけど子どもに及ぼす影響は計り知れない。巻き込むことへの大きさが怖いくらいだった。人生において何が正しくて何が間違っているのかはっきりとした線引きができないし、価値観はひとそれぞれ。幸せが何かっていうこともしかり。様々な登場人物の背景を克明に描き出すことで生きていくことの過酷さを映像では描ききれなかった心の機微まで表現できていたのではと思う。読んでよかったと心から思える作品。

0
2019年11月29日

Posted by ブクログ

アインシュタインの「常識とは18歳までに身につけた偏見のコレクションのことを言う」が読み終えたとき頭に浮かんだ。

この本を読むまでは、ニュースで虐待や年金詐欺や家族の揉め事で巻き起こる実際の事件を見たときに、本の中で出てくる警察官達のような目で今まで彼らを見てしまってたような気がする、、。

どんな人にもそれぞれの背景や事情があって、その実状はメディアを通して知っても表面的で、
みんな自分の常識(偏見)で解釈するから、ときにむしろ全く知らない状態よりも厄介なのかもしれない。
知ることは大切だしどう解釈するかは自由だけど。

現代社会の問題にふれたとき、どんな人にもそれぞれの背景があることを考えられる人になりたいなぁ
力になりたい、、って思った

0
2019年11月02日

Posted by ブクログ

話題になっていた映画「万引き家族」を是枝監督自ら小説化した、とのことで、書店で見かけて迷わず手に取った。

映画は見ていないのだけれど、何度も見た映画のワンシーンが頭に浮かび、そこからどんどんイメージ映像が広がっていく。
私の頭の中で脳内映画が完成した。

映像があって小説化されたものだから当たり前と言えば当たり前なのかもしれないが、頭の中で容易くイメージができる文章は読んでいて全くストレスがない。
物語の中に入っていきやすく、軽く読めたことが心地よかった。

本当の家族ではない6人の「家族」としての物語。淡々と過ぎていく毎日は外から見れば幸せとは程遠い暮らしであるにもかかわらず、とても温かいものを感じる。

最後はゆっくりと現実に戻されていくような感覚。
でも、気持ちは本を読む前とは若干違う。
言葉にすると陳腐ではあるものの、「なんの代わり映えもしない毎日だけど、前向きに生きていこう」と思うような、少し晴れやかな自分がいた。

0
2019年05月23日

Posted by ブクログ

映画は見たいと思っていながら見れなかったので小説を目にして買って見ました。
小説がもとじゃなくて、
映画にもどついて、監督が自ら描き下ろしたそうです。
映画と同じ内容の、さらに詳しい内容が読めたので、良かったと思う。
映画の宣伝やキャストの顔が浮かんで、読みながら、あの人達が動いている様、表情、感情が想像とともに映像になっていって。。。
家族って血の繋がりじゃなくて心のつながりなんだなって思いました。
「そして父になる」はDVDで見ましたが、同じ監督なんですね。
家族のあり方について、こだわりのある監督なんだと思います。
私自身、家族ともめたりしていて、つい、今日解決の糸づちが見えてきて、小説に共感できる部分もありました。
例えば、姉妹での劣等感や親の愛情を競い合ったり。
自分が愛されているのか、わからなくなったり、それゆえに強く変わりの愛を求めてしまうとか。
小説の中では、それぞれが悲しく、温かい感情を持っています。
これから読む人もいると思うので小説の内容にはあまり触れていませんが、人に勧めたいと思える本でした。

0
2019年05月18日

Posted by ブクログ

血が繋がっているけどどこか孤独感を感じたり、暴力を受ける家族と血は繋がっていないけど居場所だって思える家族。どちらが幸せなのだろうか。

最後の章、誰が悪いのか、何が悪いのか、誰も何も悪くないのか
少なくともじゅりちゃんはりんちゃんでいた方が幸せかもしれないと感じた。
どうしたらみんな幸せに暮らせたのだろうか。

0
2025年08月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2025年初読み。1日で読み終わった。

たまに街を歩いていて思うことがある。
この家族は本物の家族なのだろうか、と。
仲が悪そうに見えるわけではないが、たとえば親のことを親と認識する前に誘拐されていたならば、などと。
たとえ短い時間でも 家族でいられたことがよかったなぁと思った。
りん、どうか幸せでいて欲しい。

0
2025年01月02日

Posted by ブクログ

本当の家族のところでは居場所がない、幸せになれない。寄せ集めの家族との方が安心できる、絆ができる。
幸せに思える形は人それぞれだけど、あ〜ゆ〜人生は送りたくないなぁ。

0
2023年10月03日

Posted by ブクログ

映画化されていたのを思い出して読んでみました
家族とはなんなのか、キズナの強さを改めて感じさせられました
映画も見たいなと思います

0
2023年02月06日

Posted by ブクログ

一般的に見たら家族と呼べない関係だった5人。みんなが何の目的で一緒に暮らしていたか、暮らそうと言ったのか、いろいろな心情、事情はあったと思うが、みんなと一緒にいた瞬間はみんな人生で1番幸せで美しい時間だったと感じていた。どんな形でも愛情、何気ない平和な日常があるということが素敵なんだと思った

0
2022年07月29日

Posted by ブクログ

映画を小説化したということで、それに従い映画を観てから読んだ。
映像で涙した所は小説でもグッときたし、私なりの、それぞれの心情の解釈もきちんと文章になっていて答え合わせが出来たようで気持ちがよかった。

映画でも小説でもイマイチわからずモヤモヤしているところ
·初枝が貯めていた慰謝料の意図
·最後のりん(じゅり)の視線の先にあったもの

「誰かが捨てたのを拾ったんです。捨てた人は、他にいるんじゃないですか?」
「私はあの子を産んではいない。でも母だった。」

血の繋がりよりも絆の繋がりの方が笑顔でいられるなら、それが全て。捨てられた人たちの集まりだとしても、それを家族と呼びたい。

その後、みんなどうなったのかを勝手に考察し過ぎて疲れた。
どうか、祥太とりんが、信代とりんが、再会できる未来がありますように。

0
2022年05月14日

Posted by ブクログ

あまりにもうらぶれた家族で、しかも誰もそこから脱却したいと思ってない様子が、読むのが辛くなるほどだった。
しかしみんなで海に行った場面は幸せそうで、でもこんな生活長く続くわけはないから、どのようにラストを迎えるのだろうと気になって読むのが止まらなくなった。
りんちゃんのその後だけが気がかり。
ほんとは再び一緒に住めればいいのにと思ってしまう。

0
2022年03月19日

Posted by ブクログ

万引きという犯罪に手を染めないと生きてはいけない家族。それでもそこには確かに存在する絆。
思わず、この家族が日本に住んでいなければ幸せに暮らせるのになぁとも思ってしまいました。

0
2022年01月04日

Posted by ブクログ

フリードマンによる家族の定義は
絆を共有し、情緒的な親密さによって互いに結びついた、しかも、家族であると 自覚している、2人以上の成員であると述べられている。

ここには、血縁について書かれていない。

家族の定義が揺らいでいる現代に難しい問いを投げかける本でした。

0
2020年05月26日

Posted by ブクログ

映画『万引き家族』のノベライズ。
映画も本も両方観たり読んだりする必要があるか、というと微妙。
子役の子が上手かったりした分、やっぱり映像の方がよかったかな。

0
2020年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あの女の子は結局親に虐待され続けたんだろうなぁ。。。万引きはいけない事だけど虐待されるよりはマシかも。

0
2019年07月24日

Posted by ブクログ

家族とは何か、改めて考えさせられた。家族は血縁関係により結ばれる人々の集合体だと思っていたが、そうではない。血縁関係があっても家族の温かさや安心さ、楽しさ、愛情がなければ家族ではないかもしれない。逆に血縁関係が無くてもそこに自分の居場所を感じる事ができればそれが家族になる。冷静に考えれば夫婦は元々血の繋がりはないし、養子も同じく血が繋がっていない。では、血の繋がりが無い家族は何を拠り所として共に生きるのか、それは時として利害関係や自身のコンプレックスや復讐心の他者への投影という形で現れる。本著を通して、血の繋がりという表面的だが本質的な要素が実は家族を家族たらしめる事なのかもしれない事を示唆している気がした。

0
2019年06月08日

Posted by ブクログ

万引きで生活を支える疑似家族の物語。先進国といわれる日本だが、貧富の格差や高齢社会の歪のなかで起こる児童虐待・年金詐欺などにスポットをあて、家族とは何か、幸せとは何かを問う作品。小説としての面白さよりも、現代社会への警鐘としての意義を感じる作品。

0
2019年05月26日

Posted by ブクログ

歪んだ形の家族かもしれないけど、そこに確かな愛を感じて涙が込み上げてきました。映画も見てみたいです。

0
2019年04月14日

Posted by ブクログ

カンヌ国際映画祭で最高賞を受賞した映画「万引き家族」を是枝監督自ら小説化した作品。映画は見ていないけど小説としては若干物足りなさを感じる。

0
2025年04月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

言葉にするのが難しい読後感。虐待を受けて一生辛い思いを強いられることが確定している子ども。その子を誘拐して連れてきて、だから学校にも通わせず、食べる為に万引きを仕事として教える、これはアウトだろう。ただし大切に扱われ幸せに日々を過ごせる。ならこれはセーフか。どうだ。少なくともラストは泣きそうになった。リンを返してあげてと思った。駄菓子屋の店主、翔太が思春期に入る描写、治が自分から教えてあげられることは万引きだけだからと言う場面、信代が捨てたんじゃなく拾ったんだ・捨てた人は他にいるはずだと言う場面が印象的。

0
2024年02月06日

Posted by ブクログ

発想は好き。
でもこれだけの着眼点があるからこそ、もっともっとと貪欲になってしまった。
映画をみていないけれど、きっとおもしろいだろうな

0
2023年12月27日

Posted by ブクログ

本当の家族ではない5人が暮らす家に、ゆりという女の子が加わって不思議な家族の生活が始まる。
印象に残ったシーン、
冒頭、治と祥太が買って帰る不二屋のコロッケがとても美味しそうでほのぼのした。
ヤマトヤのじいさんの、妹にはさせるんじゃないぞのセリフにドキッとしてしびれた。
映画を見ずに読んだのですが、とても楽しめた。

0
2022年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に全て万引きで構成されているのが面白かった。シンプルにいい話かもしれないけど、見る人が見れば気持ち悪いと思う場面もあるし、許せないと思う部分もあるかもしれない。一体何が正しくて何が間違っているかをひたすら問いかけるような作品だった。最後にやってきたのは治だろうか??

0
2022年08月14日

Posted by ブクログ

衣から顔を覗かせた馬鈴薯をスープの中に切り崩し 生活がどのように逼迫していくか 善悪の価値観が世間とズレている 過去から湧き上がってきた憎しみが生んだ力だった 童貞殺しの略 労災下りないとはな 会社の一方的な都合でワークシェアを提案して給与をカットした上に スイミー 蛸の形をしたルアー 「好きだから叩くんだよ、なんてのはね、嘘なの」 嘘吐き同士が鏡越しに擬似的に5分だけ、恋愛とも呼べないような愛情を交わす。 治は色っぽさとは別の神々さを感じることがあった 本当に穏やかな菩薩のような顔をしてると初枝は思った きちゅう忌中 その痛みを自分の心に刻みたくて、ここに来たのだと亜紀は気づいた。 「父ちゃん…おじさんに戻るよ…」 最初につけたタイトルは『声に出して呼んで』だった。

0
2020年10月19日

Posted by ブクログ

映画の原作かと思っていたけど、映画原作の小説だったみたい。
物語は退屈せず読めて、読みやすかった。
前半は楽しく、後半は少し切なかった。
彼らは幸せだったのかなぁ。この先、どう生きるんだろう。

0
2019年05月16日

「小説」ランキング