あらすじ
エルニア王国では王位継承争いが勃発、混乱状態が続いていた。
そして、王立図書館に勤める"ぐーたら"宮廷魔術師・レオンにも文官として戦地に出征するよう辞令が下る。
渋々赴任してみると、王位継承権を持つシスレイア王女がなぜか最前線で敵軍に包囲されていて……!?
王女を救う気のない上官に対し"無能"レオンが言い放つ――
「私が少数の兵で王女を救出し、敵兵も一掃してご覧に入れよう」
レオンの武器こそ、その名も『異世界学』。"別世界"で用いられた様々な兵法・戦術の知識であった。
そして『火牛の計』を用いて、王女救出へと挑む――!!
"給料泥棒"とまで称された宮廷魔術師が王女と共に王国の改革に挑む本格戦記ファンタジー開幕!
感情タグBEST3
匿名
どんな思惑や利益があるのだとしても、人を助けるということには普遍的な価値がある。それは生命というものに対する愛。誰にも否定はできないはずだ。たとえ結果がどのようなものだったとしても。
うーん
ストーリーはソツなくできていると思う。
が、ツメが非常に甘い。
個人的にこの手の「世界の歴史を学んで取り入れます」的な作品が非常に嫌い。
理由は、やはりツメが甘いから。
師団長が中将、旅団長が大佐、ここまではいいけれど連隊長が大尉??
これ、おかしすぎるでしょう。
(現実は、師団長が中将、旅団長が准将、連隊長が大佐が一般的)
木曾義仲や呂布、巌流島などが出てくるのも日本史に偏り過ぎている。(呂布は中国史だけど、日本で特に有名)
そもそも、歴史小説が流行るくらいなんだから、アチラの世界にもきちんと歴史とエピソード、人物が存在しているだろうに。
各キャラ達の個性もそう。
第三王女はなぜ女王になる必要があるのか?
普通に考えて、妾腹の王女なら王位継承など考えるはずがない。
第二王子はともかく、第一王子を立て、国内の分断を避けるのが普通だろうに。
冒頭のエピソードも甘い。
砦を守る兵は800-30=770人。
それを攻める側が300+200=500人。
これ、どう考えても攻め落とせるはずの無い数。
さらに、抜け道の存在を教えられたからと言って500-100=400人で攻めたんじゃ、初めから勝ち目などない。
一方、主人公側も王女込みとは言え「54人」を救うために敵兵400人が砦に侵入するのを手助けしている。
400人じゃ砦は落とせないが、「50人程度」の犠牲者が出る可能性は十分あったはずで、作戦としてあまりにもお粗末。
こういうところが、「浅く取り繕って読者を誤魔化そうとしている」ように感じられてしまう。
これは原作の問題かな。
絵はキレイでいいんだけど、個人的に展開がダメでした。
それでもまあ、細かい所を気にしなければ普通に読めるレベルではあるので、この評価。