あらすじ
王女アレクシアはかつて、驚くほど自分とそっくりな顔をした少女に出会ったことがある。うら寂れ、冷えきった聖堂にいたのは、襤褸をまとった物乞いの少女――。偶然にすぎない、その一度きりの邂逅が、いずれ数え切れない命を食らいつくす陰謀を呼ぶことになろうとは、いったい誰に予想できただろうか。生き写しのような姿をしながら、身分も境遇も正反対の二人がその立場を“入れ替えた”とき、波乱に満ちた物語の幕があがる!!
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Posted by ブクログ
王女と平民の女が入れ替わるいわゆるとりかへばや物語なのだけど、良くある双方合意でというのとは違った。
王女は襲撃に巻き込まれ攫われて、その身代わりに女優の娘が王女の役を演じることになるという展開。
その成り行きの自然さに引き込まれた。
4巻シリーズの第1巻ということでまさしく「起」の巻。
王女の遺言というタイトルや、冒頭に述べられる二人のめぐり合いが数えきれない命を食らい尽くすという不穏な文言がこの先の暗い展開を予想させるのだけど、正直物語がどう転んでいくのか今の時点では全く分からない。
その分からなさも読書の醍醐味であることを久々に感じさせてくれる物語だ。