あらすじ
「公爵夫人は職業に就くことはできない。ふさわしくないからだ」
初の女性建築家を夢みる大富豪令嬢キャサリン。
惹かれ合う公爵に求婚されたが……
【あらすじ】
アメリカの大富豪令嬢キャサリンは、ロンドンの設計会社に勤めている。姉ふたりはイギリス貴族とそれぞれ幸せな結婚をしたが、自分には結婚の意思はなく、英国初の女性建築家になりたいと願っていた。キャサリンはけがをした上司の代理として、城の改築のためコーンウォールを訪れるが、そこにいたのは兄の不慮の死により2週間前に公爵位を継いだばかりの元海軍将校ランスだった。
公爵家の財政は破綻寸前で、兄が依頼した改築計画そのものを知らなかったランスは、この契約を打ち切ろうとするが、キャサリンの情熱を知り、いずれ城を売る際の付加価値になればと考え、滞在を許可する。出逢ったとき時から惹かれ合うふたりだったが、キャサリンの出自を知らなかったランスは、持参金付き令嬢との結婚をしぶしぶ考えていた。そんな時、ひょんなことからキャサリンが大富豪令嬢と知り、運命だと求婚する。だが公爵夫人は職業に就くことはできない……。大好評『伯爵家の家庭教師(ガヴァネス)は逃げだした令嬢』シリーズ、ついに完結!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
建築士を夢みる富豪の娘キャサリン。公爵家の城の改築設計のためランスを訪れた。依頼していたのは亡くなったばかりの兄で、莫大な負債を相続したランスは追い返すつもりがその熱意と美貌に負け依頼する。間もなく彼女の資産を知り、最低最悪の求婚をするランス。なんて男だ!と思ったが、祖母のと会話から俄然、ランスを応援したくなった。おバカだけど、根は良い人。海軍生活が長かったとはいえ、貴族の家で育てられたランスが、いかにキャサリンの夢に歩み寄り、気持ちをつなぎ留める事ができるのか?夢もステキな旦那様も手に入れたキャサリンは本当に幸せ者だ。
領民のため力を注ぎ、祖母を深く慈しむランス、頑張り屋のキャサリン、愛情あふれる温かいランスの祖母。良い人ばかりで、みんなを応援しながら読んだ。シリーズは終わってしまったけど、2冊目以外はとても面白かった!ランスの城の(ボロボロだけど)美しい描写もとても印象的。