あらすじ
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130点を超える美しい古地図と貴重な図版・写真とともに、人々を翻弄した幻の世界を読み解いていきます。
本書で紹介する国、島、都市、山脈、川、大陸、種族などは、どれもまったくの絵空事だ。
しかし、かつては実在すると信じられていたものである。なぜだろう?
それらが地図に描かれていたからだ。
神話や伝承として語り継がれていたものもあれば、探検家の間違いや誤解から生まれたものもある。
なかには、名誉のため、あるいは金銭を集めるための、完全な“でっち上げ”すらある。
そのような幻の土地や国、島々は、20世紀に入ってからも地図にたびたび登場し、さらには現代のグーグルマップにも姿を現した。
地図の幻を追う冒険の旅へ、いざ出発しよう。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
この本で紹介するのは、実在しない未知の領域、
幻の島の経緯と検証。そして、それらが載っている古地図。
蜃気楼や雲、氷山等の自然における見間違いだけではない。
地図制作者の誤記はまだしも、余白恐怖症とは?
政治や信仰での主張、名誉欲、願望、詐欺といった
人為的な、生臭い理由もたっぷりと。
支援者等の名前を存在しない島に付けたというのも・・・
ピープス島なんてのもある。
(サミュエル・ピープス、知ってたかな?)
まさに、世界を惑わせた地図!
しかし、地理、地誌、民族、生物等の描写の素晴らしさ、
創造性には驚かされるものがあります。
世界地図帳を傍らに置いて、場所を推測するのものも
楽しかったです。
Posted by ブクログ
人類が外へ外へと飛び出して行った時代に、冒険者達を奮い立たせ、冒険にチャレンジさせ、しかし幻だった島や都市を掲載した地図達を紹介しています。有名どころではアトランティスやムー、レムリアはもちろん、プレスター・ジョンの国の場所、オーストラリアや南極が発見されるまでの地図など昔の人の想像力がすごくて大変愉しめました。
Posted by ブクログ
古代から世界を知ろうとした人々は地図を作り、異国に思いを馳せたのです。ただ、測量技術が未発達であったり、口伝での地図作成ゆえに多くのミスが発生し、存在しない島や大陸が多数発生し様々伝説を生みました。今ではありえない話なので、ロマンを感じるのです。
Posted by ブクログ
幻の島、噂の山脈、伝説の大陸。
そんなものが堂々と地図に載っていた。
ある者はその地点にたどり着いた。
しかしそこにはあるはずのものはなにもなかった。
それはせいぜい19世紀、いや、20世紀初頭の話だとお思いか。
いや、2009年の話だ。
石油の利権をめぐって、排他的経済水域を確保するための調査でわかった、ベルマハというメキシコ湾沖にあるはずの島だ。
海面上昇や地震などで確かに島ができたり沈んだりすることは、我が国でもよくあることだ。
最近も島ができ、軽石が流されなくなった。
あった可能性が高い島はメイダ島。
しかし真実はもはや海の中…
デイビス島は海賊の話が出てくる。
ヘンリー・モーガン、バーソロミュー・シャープ、エドワード・デイビス。
漫画『ONE PIECE』を思い起こさせる名前の数々にどこにもない島。
まさか空島!?とちょっと興奮する。(実際はおそらく蜃気楼か、何かを見間違えたのだろうと言われているが……)
フォルモサ(台湾?)の作り話、択捉島とウルップ島、朝鮮島(半島ではなく)、ムー大陸。
東の島々は想像力を掻き立てられ、変遷する。
図版を見ているだけでワクワクする(ワクワク=日本らしき島の記述も)。
歴史を知っていると、さらに楽しめる。
ナショナルジオグラフィック社ならではのボリュームとわかりやすさ、美しさ。
お勧めだ。
Posted by ブクログ
カラーイラストが豊富で眺めているだけで充分楽しめる。
そして文章の内容も充実していて、読むのも楽しい。
表紙に一目惚れして購入したが大正解の買い物だったなと思います!
Posted by ブクログ
ブレムミュアエ!!パノッティは原音でなくてパノティイがソレに比較的近いらしい!!ふたなりの皆さん!!とかの、「世界の人類」とか、アトランティスとかワクワクとかフォルモサとかムー、レムリアにヘレナ・ブラヴァツキーの写真が付いたり、結構よろしい。
ニジェール川の源流に理論上あるとされるコンゴ山脈、を探すために言った探検家の目に映ったものは、丘すらもない平原であった!!とか、ナイルの源流にあるとされるムーン山脈って手塚治虫『ジャングル大帝』のオリジナル設定ぢゃないの!!しかもこれらは同じ“造山活動”で出来てる関係で、欧州の人の脳内のアフリカを分断してゐる形で聳えてゐる!!
ほか、いろいろあって面白い。
Posted by ブクログ
世界にまだ未知の領域が残っていた頃、幻の島、架空の街、奇怪な姿の人々が、地図に描かれ、旅行記で語られ、記録に現れては消えていった。なんと21世紀になってやっと、最終的に否定された例もある。我々の知っている世界と似ているけれど少しだけ違う世界を、美しい図版と共に巡ってゆく、そんな本。
Posted by ブクログ
歴史上の地図で実在しない島、エリアなどが記載された原因から、最終的にどう判明したのかまでを解説する内容。古地図がカラーで満載なので、地図好きには眺めているだけで楽しい。ただ、解説は西洋史中心でどれも似たような内容になっている。だいたい、伝聞の独り歩き、口の上手い人のでたらめ、冒険家が功績を作るための嘘により、空想の地図が出来上がる。ないことの証明が難しいのは今も変わらないが、フェイクニュースが広がりやすいのもまた同じかと思うと、
変らない人類が愚かに思えてくる。
Posted by ブクログ
政治・宗教的思惑、知識・技術不足による勘違い、自然現象、願望、虚栄心、権利主張のテクニック、余白恐怖症などによって生まれては消えた、幻の土地。それはサンディ島のように21世紀の今日になってもなお現れる。ロマンが無くなったわけではない、あったことがロマンなのだ。
Posted by ブクログ
面白いけど基本こんな地図が発表されてこんな時期まで信じられ、確認したけど存在しなかった。
という例がこれでもかこれでもかと続くので物凄く興味あるけど眠くなる。
私も地図の知識は中世の一般人レベルなので、元ネタ知らないでパロディ延々説明されてもピンと来ないのよ…これ読んだ後Googleアース見るとすごく楽しいです。
地図の怪物もっと見たかった!
それにしても昔は裏を取るのが難しかったからって図々しい人が言ったもん勝ちだったのねえ
入植詐欺なんか鬼畜じゃん…絶対復讐されるレベル!
Posted by ブクログ
人類は紀元前の昔から、自分たちの知り得た土地を視覚化すべく地図を作ってきたが、その中に様々登場し、消えていった「幻の土地」たちの列伝。
全部で58の、かつて地図上に存在した幻の土地、島、山、川、海、都市・・・がその地図と共に紹介されていく。
このような幻の土地が現れる理由はおおむね下記のパターンのようだ。
1.純粋な誤認、誤解(海上で蜃気楼や雲を島と見間違える等。最も多い)
2.当時としては合理的な推測に基づく「あるはずの土地」(川の源流に大きな山脈があるはず・・・等)
3.「あってほしい」という願望に基づく推測(大西洋と太平洋を結ぶ北米の海路等)
4.冒険家らが自らの業績を謳うために行われた虚偽の発見報告に基づく土地。
5.人を騙す目的で騙られた架空の土地。
6.神話、伝説、伝承に基づく土地。
最初のうちは様々な架空の土地の経歴を読んでいくのはとても愉快な経験である。しかし途中から如何にもマンネリ化してくるのは否めない。上記1のパターンが特に多いし。
大判な印刷で、良質の紙にでかでかと何十枚も掲載されている古の世界地図の図版が最大のウリだろうか。眺めていても美しく楽しい本ではある。
Posted by ブクログ
幻に大陸、幻の島、幻の国。それらが、地図に載ってしまう。単なる勘違い、見間違い、希望的観測、欲望等々の理由がる。この本には、知らなかった島とかが載っていて興味深い。でもアトランティスとかは有名だけど、「そんな島聞いたことないよ」というのもあるんだろうな。
Posted by ブクログ
フルカラーで見ていて飽きない。幻の島と言われれば浪漫があるが、実際に多くの人の人生を歪めていると思うと、たしかに世界をまどわせた地図だと思う。