あらすじ
水道も電気も来ていないミャンマーの僻地で米国最大手のコングロマリットが極秘に行なっていた天然ガス探査。それは企業群全体に莫大な利益をもたらし、米国そのものにとっても対中国戦略の切り札となるはずだった。発症からわずか六時間で死をもたらし、しかも致死率百パーセントの寄生虫が発生するまでは。
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Posted by ブクログ
(上下巻合わせてのレビューです。)
ちょっと疲れていたので、本棚に残っていた気軽に読める小説をチョイス。
今夏のテーマは、寄生虫。
ミャンマーの未開の地に生息する寄生虫に人がどんどん感染していくというバイオサスペンス的な話。
それに楡さんらしく、お得意の国際情勢や諜報活動の味付けを加えています。
ちょうど今、コロナウイルスが流行していて、
ウイルスと寄生虫で異なるとはいえ、
パンデミックの恐ろしさを感じながら読み進めることができました。
さらに自分が1か月間生活していたミャンマーにこんな場所があったなんて衝撃。。
(自分はほとんどの時間をヤンゴン(つまり、都会)にいたというのもありますが。。)
感染者がゾンビのように噛みつく症状が出たり、
かなりSF的な話の展開ですが、
さすがの楡さんらしく科学的要素もきちんと取り入れて、
話に現実味を帯びさせる工夫をしてくれています。
この小説を読んで、バイオハザードを思い出した。
バイオハザード的な話が好きな人には、打ってつけの小説かも!?