あらすじ
出版社に勤める川合淳は、中学生の娘・春香がいじめをきっかけに不登校になったことに悩んでいた。さらに、妻・杏子がこの現状を打破しようと怪しげな霊能者に心酔。淳は近所の釣り好きな心理学者の千太郎に相談するが……。暗雲垂れ込める一家に「当たり前の日々」は戻るのか? 誰かの幸せを願い切に生きる人々を描いた、家族の再生物語。
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Posted by ブクログ
読み終えて 森沢さんの作品で 初めての
感じの読後感でした。
物語は 川合淳さんが 三階のベランダから見える
景色 見上げると空 見下ろす空
からはじまります。
この始まりの景色の描写が淡く優しく包まれていて
直ぐに物語の中に深く入りました。
娘の春香さんは いじめ が原因で不登校に
なってしまいます。
父親の淳さんは 学校へ抗議に行きますが
最悪の対応でした。
家庭では むしろ家に居てくれた方が
安心との思いでした。
娘を心配して 思い悩み日々葛藤する両親。
そんな日々を過ごしていく中 母親の杏子さん
の様子に違和感を感じる淳さんと春香さん。
そんな両親の姿を見て 春香さんが懸命に
頑張ります。
淳さんも もちろん頑張りますが、、、、
解決には 沢山の偶然や必然 ひたむきな努力や
近くで支えてくれる人がいて
無事に 家族が立ちなおり 前を向いて
歩いていけるお話でした。
読んでいく中で この物語 感想書けないかも?
と思っていましたが やはり駄目でした。
何故だか わかりませんが無理な心の感じです。
素敵な 言葉も 沢山あったのに、、、、。
でも一つだけ
感想として
良かったなぁと思ったのは
春香さんが 紫音さんを 穏やかな声で
好きだから
と言ってくれた事
それでも、わたしのね、、、、、、、
お友達、だから、、、、、、
愛すべきたれ目から、
しずくがぼろぼろこぼれ落ちた
ことです。
Posted by ブクログ
森沢明夫さんの本、初めましてです。
娘がいじめにあい不登校になる。
そのせいで不安定になる妻が次第に怪しい者に洗脳されていく。
誰しも自分には当てはまらないと思ってしまうけれど、そこに救いがあると思い込むのは実は自然なことなのではないか。
春香とのセッションで紫音の洗脳の仕方が描かれているが、とても自然なやり方で、それぞれが取り込まれていく過程も頷ける。
最後に春香が全てのネタバラシをするのは非常に痛快で、且つ納得できる流れだったのが見事だと思った。
千太郎が心理学の講師であるのもまたみんなにとっては良い出会いであったし、登場人物全てが優しく思いやりのある人たちばかりなのも、読んでいてとても暖かい気持ちになった。