【感想・ネタバレ】ウルトラ・ダラーのレビュー

あらすじ

国家の謀略を暴いた「現代の黙示録」。

ダブリンに新種の偽百ドル札「ウルトラ・ダラー」あらわる――。一報を受けたBBCの東京特派員にして英国情報部員のスティーブンは、インテリジェンスを頼りに、国際諜報戦の暗部を照らし出す。浮かび上がってきたのは、米国、中国、北朝鮮の危険極まりなき謀略だった。1968年の日本人拉致から2002年の日朝首脳会談、そして偽札製造までを一本の線でつないだ本作は、「現実の事件が物語を追いかけている」と評された。

解説:歴史学者・山内昌之氏
<手嶋龍一氏の『ウルトラ・ダラー』は、もはやスパイ小説という古典的領域を乗り越え、日本人初のインテリジェンス小説のフロンティアを切り開いた作品となっている。手嶋氏の文学的世界それは、通常の文学修業や創作活動の延長ではまったく不可能な新しい文学ジャンルなのである>

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Posted by ブクログ

フィクションとノンフィクションが複雑に入り混じった興味深い内容でした。あまりにもリアルで途中途中で単語を調べて真贋判定したくらいでした。文体や雰囲気はどことなくオシャレでした。作中に出てきた洋食屋さんは実在でしたので、今度行ってみたいと思いました。

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2025年08月03日

Posted by ブクログ

本書に対する評価であった「日々のニュースがこの物語を追いかけている」は、20年近く経ったいまでも的を射ていました。

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2022年09月03日

Posted by ブクログ

作者がワシントン支局にいたからこそかけた内容なのかもしれないと思いながら読むと、より興味深く読めました。思った以上に面白かったです。小説の中だけのお話ではなく、世界の国々では、国際情勢の最前では、似たようなことが起こっているのだなぁと思わずにはいられませんでした。

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2022年10月21日

Posted by ブクログ

偽札疑惑に始まる、日本通の英国人エージェントが主人公のインテリジェンス小説
だが、話は偽札に留まらず、読み進めるにつれて様々な事件との関連へと拡がっていく。
その、様々な事件は実際にあった事件を基に構成されているため、ストーリーにリアリティがあるうえに、インテリジェンスに係るやりとりは著者のインテリジェンスの感性が随所に散りばめられており、その緊張感にかられて一気読みしてしまった。

熱が冷めやらぬうちに、続編のスギハラ・サバイバルも読んでみたい。

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2021年12月20日

Posted by ブクログ

圧倒的なインテリジェンス。
マジかぁ、と何度もうなる。 
ラストは話の展開がちょっと早すぎる感あり。
あぁ面白かった。

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2021年02月05日

Posted by ブクログ

インテリジェンス小説…
普段読まないタイプの小説だったので、新鮮な感じで読めました!
スパイ小説とは、ちょっと違う感じ?
ノンフィクションとフィクションが入り混じってるとの事。
競馬好きな兄に思わずこの競走馬は、実在したのか聞いてしまったw
女性が国際政治で活躍してるのは、読んで嬉しい!
楽しく読めました!!

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2025年07月23日

Posted by ブクログ

手嶋龍一『ウルトラ・ダラー』小学館文庫。

新種の偽百ドル札をテーマにした国際インテリジェンス小説。

冒頭から1968年の日本人印刷工拉致事件から、百ドル札の原料強奪事件と、『ウルトラ・ダラー』と呼ばれる偽百ドル札の謎を示すような伏線が描かれ、本編へと雪崩れ込む。テーマや描かれるリアルなインテリジェンスの世界は面白いが、小説としては今一つ。

主人公のBBCの東京特派員にして英国情報部員のスティーブンは、精巧に造られた偽百ドル札の発見の情報に国際的な謀略を明らかにし、それを阻止しようとするが……次第に明らかになる米国と中国、北朝鮮の危険な謀略と日本という国家の暗部……

本体価格850円
★★★

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2020年12月13日

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