あらすじ
貿易は互いに利益をもたらすものと思われているが、その本質は奪い合いであり、近代以前の貿易は戦争そのものだった。現代でもTPPや米中摩擦に見られるように、貿易は各国の利害が対立する“戦場”となっている。加えて今日のグローバル経済下では、国家と多国籍企業が争う場ともなった。本書では国際貿易の始まった大航海時代までさかのぼり、貿易が資本主義経済を成り立たせ、覇権を握る手段として利用されてきた歴史を描いた。貿易は単なるビジネスなどではないのだ。
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Posted by ブクログ
経済史。貿易は純粋な理論として考えると世の中を豊かにするんだけど、今も昔も貿易に従事する人間が他者を犠牲にして金儲けするだけなんだな。特に国家よりも大きな存在になったグローバル企業だけが儲け、国家と一般市民が貧困になっていく現代恐ろしい。
アメリカの大学で経済学を学んだ人間からすると日本の経済学博士ってまったく別ジャンルのことように感じる。いろんな人の引用もしてるけど日本人の学者は誰も知らなかった。世の中広いな。
最初の方は白人に対する有色人種ルサンチマンが強くてすんなりと読みにくい。もちろん述べていることは事実なんだけど、どこか感情が入っている。