あらすじ
「どうしても後世に伝えて欲しいことがあります」原発事故の最前線で陣頭指揮を執った福島県浪江町の「闘う町長」は、死の直前、ある「秘密」を新聞記者に託した――。娘を探し続ける父親、馬に青春をかける高校生、名門野球部を未来につなぐために立ち上がったOB、避難指示解除後たった一人で新聞配達を続ける青年、そして帰還困難区域で厳しい判断を迫られる町長たち……。原発被災地の最前線で生き抜く人々と、住民が帰れない「白い土地」に通い続けたルポライターの物語。
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Posted by ブクログ
福島の被災地の人のほんの一部ではあるけど様々な多岐に渡る状況に置かれている人たちを知るととても苦しくなる。この本でもまた知らなかったことを少しでも知ることができた。
特に浪江町の元町長の葛藤は相当なものだったと思う。ガンで亡くなられてしまい無念でならない。
その時に最善の判断をした上で決断だったと思うけど当時、原発で起きたことをすぐに知らされていなかったり東電社長が浪江に来た時のやりとりは本当に腹立たしくなった。
原発ありきで進める考え方を根本から考え直さないとまた同じことを繰り返されるのに全然変わらない国の姿勢。
政府が掲げる復興五輪は原発被災地や津波被災地の復興ではなく東京の復興、東京に電気を送る東京電力の復興…ため息出る。
被災地の人以上に自分のこととしてもっと考えていかないと。