あらすじ
『町田くんの世界』の安藤ゆき、最新作!
中1にして「人生終わった」と絶望する少年・土屋悠人。
留守気味だった隣人のバレリーナ・宮本琥珀が
怪我で引退&天涯孤独で帰国と聞き、
「俺より終わってそうなやつが見たい」と訪ねるが、
なんかイメージと違うし、手がかかる人で…?
大ヒット作『町田くんの世界』の安藤ゆきが描く、
新時代の優しい物語!
“人生終わった2人”のご近所探訪記!!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
分からない数だけ、不安は募ります。分からないことが分かれば、そういった不安も解消出来るのでしょうけど、怖がりな僕は、秘密基地、映画、漫画、ゲーム…そういった攻撃性のない分かりやすいもので自分を囲い、攻撃してくる世の中に対して、盾を構え続けていたように思います。
人間社会の中で生きている以上、他人と付き合わずに生きることは出来ません。けれど、身の丈に合わない付き合いをすれば、身を滅ぼします。自分を守るためにも、人との距離感が大切だと思っていて、この漫画は、その距離感の心地よさを感じさせてくれました。
主人公とお姉さんの付き合いを眺めながら、子供の頃に作った秘密基地を、ふと思い出していました。続きが楽しみです。
匿名
終わってる2人の探し物
兄は成績優秀、弟はイケメン、どちらとも比較され自分は終わってると思う主人公の悠人。
天才バレリーナと称されるが、全てと引き換えに母親のために才能以上のことをしてきたという琥珀さん。30歳で身寄りも仕事も無くした、一般的には終わってる彼女ですが全然凹みません。
対照的な2人が地図にない場所「イズコ」探しを始めます。家も学校もなんとなく息苦しそうな悠人は、琥珀さんといるとそこに居場所を見つけたような気持ちになります。
2人には自分を見てもらえない苦しさを経験しており、後ろ向きな悠人と前向きな琥珀さんの交流に心温まります。
こういう話読みたかった
イズコを探すのは、自分自身や生き方を探すことみたいだなと思えてきた。すでにこはくさんがユートの大事な居場所になっていてこれを言うんじゃないかと思ったり。でも先の説明で物理的にも何かはある?
中間子
デキる長男とルックスと愛嬌の末っ子に挟まれた中途半端な悠人。
進学校の中学に入学はしたものの落ちこぼれ。
世界で活躍していたが怪我で引退したバレリーナが隣に越してくる。
飄々としてジメッとしていない物語がとても好き。
哲学的な・・・
こういう物語は好きです。
兄と比べられて息苦しい生き方の少年と
天才といわれたバレイの女性が出会って、
地図にない場所 「イズコ」を探す物語。
雲を掴むようで哲学的なセリフが楽しめる。
濃厚なヒューマンドラマでもあって、面白い。
匿名
生きていくうえでのそれぞれの息苦しさとか共感した。
内容はみんな違うけど周りの悪気のない言葉とかよかれと思った言動って時々人を追い詰めちゃうよね。
作者のすばらしい短編集がお馴染みで、こっちも手に取って当然。始めは優越感(劣等感)から興味を持った悠人がお互い救い合う関係になれて、淡泊でも癒し。続きも読みたい!
Posted by ブクログ
安藤ゆきの描く、優しいまなざしが好きです。
安藤ゆき『地図にない場所』(集英社)
中学生にして「人生終わった」と絶望する悠人と、母親が亡くなり、プロのバレリーナを引退したお隣さん・琥珀が、地元で都市伝説となっている『地図にない場所』を探しに行く、ご近所散策物語。
悠人が琥珀に近づいたのは、「オレより終わったやつが見たい」という動機なのですが、これって、落ちているときに2ちゃんのアンチスレ見たり、SNSで叩かれてる芸能人をエゴサするのと同じ心理だよなあと思い、妙に共感してしまいました。
そんな邪なキッカケではあったものの、2人が打ち解けていくうちに、琥珀の影の部分や、それを経験したからこそのあたたかい言葉の数々にハッとさせられます。
周りの優しい人たちの、ときに無自覚で残酷な言葉の入れ込み方がほんと秀逸。
読みながら癒されたり、チクッと刺されたり……
青年誌の連載でも、安藤ゆきワールドは健在です。
じんわり
この方のお話はじんわり効くというか…
小さなところでクスッと笑えて、小さなところでドキッとします。そして次のページが気になるという味わい深い面白さがあります。
コマが大きいので早く読み終わってしまうのがツライ…
もっと読みたいという気持ちになります。
Posted by ブクログ
「町田くんの世界」の安藤ゆきの新作。
青年誌に移るときいて期待半分、不安半分だったけど、特に青年誌だからという感じでもない今までと変わらない作風。展開はゆっくりめで1巻の終わりでようやく話が動き始めるのかなという雰囲気。続きに期待。