【感想・ネタバレ】人間タワーのレビュー

あらすじ

二者択一を迫られる世界でもがく小学生。胸を衝く物語!

桜丘小学校の運動会で毎年六年生が挑んできた組体操「人間タワー」。
しかし危険性が取りざたされ中止に!?
強硬なタワー推進派の珠愛月先生、
冷めた目で反対を主張する文武両道な男子・青木、
誰もが納得する道を探ろうとする同級生の澪……
教師、児童、親、様々な人物の思いが交錯し、胸を打つラストが訪れる!

運動会の花形「人間タワー」の是非をめぐるノンストップ群像劇。

※この電子書籍は2017年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

2年ぶりに再読。2年前は読んでいてふーんとしか思わなかったけど、今は色々と思うことがいっぱいあるかも。沖田先生は教師として公平にかけるし、とにかく厳しくやればいい、いつでも私が正しいみたいな感じで怖い。絶対にこういう人が担任は嫌ですねー。出畑くんは勘がいい。島倉先生はこの本で唯一成長する人だな。
えてはじめと終わりが学校に直接的に関わらない人なんだなーと思う。
澪はすごく賢い。こういう子が令和には求められると思うな。小学生時代ピラミッドはやったことあるけどタワーはないなぁ。ここまで伝統になっていたらなんかやりたくないかも。伝統的な人間タワーで団結しましたっていうのが気持ち悪いんだよなぁ。いいところは残しつつどんどん時代に合わないところは変えるべきだから澪みたいな子は貴重。

0
2023年05月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

★3.5
桜丘小学校の運動会で毎年六年生が挑んできた新体操「人間タワー」を巡り、生徒、先生、親達の視点で描かれている。

他人と何かを作り上げるというのは
本当に難しいことだなと、改めて思う。

伝統があり、元々そのコミュニティに属している人達には固定概念が根付いている。
外から入ってきた人には異質に映ることもあるほどに。

伝統を守る。それは誰のために守るのか。

六年生になったらやるもんなんだ、
なんて一喝するのは楽だけど、

自ら望んでいないにも関わらず、
伝統を守る責任を負わされている子ども達に対して
大人たちがすべきことは
そういうものだと決めつけることでも
過去の栄光を語ることでもなく
なぜやるのか、なにを学んで欲しいのか
子どもたちに理解できるように伝えることではないか。
(もちろん憧れている子もいるとは思うが)

学校をテーマにした話だけど、今の自分にも刺さった。
自分の心に生まれた「モヤッ」を無かったことにしてはいけない。考えることを諦めてはいけない。
言葉にして、話し合って、作っていくんだ。

0
2022年03月06日

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