あらすじ
累計700万部「心霊探偵八雲」完結後、
神永学が送る
新たなヒーローは、
この男だ――!
警視庁特殊犯罪捜査室所属・阿久津。
彼の掌は、悪を摘む。
☆☆☆
悪魔が刻む逆さ五芒星は、死の証――。
警視庁に新設された特殊犯罪捜査室。
配属された天海志津香は犯罪心理のスペシャリストとして、
捜査一課のエース・阿久津と、通称〈悪魔〉による連続殺人を追うことに。
続発する猟奇事件の裏側に国政をも揺り動かす巨大な陰謀が……。
一気読み必至の神永マジックに刮目せよ!
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Posted by ブクログ
悪魔シリーズの一作目。ですが!!私は3作目から遡って読んでしまったので、正直驚きとかはなかった。
それでも、やっぱり面白い作品だった。事件は結構凶悪だし、描写もリアルで苦手な人は苦手だろうなと思うんだけど。
今作は悪魔シリーズ第一作目ということで、登場人物がこういう人で、どんな出会いをしたのかがよくわかった。
人や物に触れると、その人が体験した記憶を追体験できる能力を持った阿久津とその相棒となった天海という二人の警察を中心に事件を追っていく。人の名前を覚えるのが苦手で登場人物が多かったり名前が複雑だったりすると、あれ?これ誰だっけ?となることの多い私だけど、神永さんの作品にはそれがないんだよなぁ。登場人物がそこまで多くないのか、それとも誰も彼もが魅力的で記憶に残りやすいからなのか。
とにかく今作も楽しく読み終えました!
Posted by ブクログ
神永マジックなるものは素晴らしかったと思います。
時間軸の交差が巧みで、次々変わる視点がスピード感を出しながら同時にトラップを隠しているところもお上手でいらっしゃって感心。
ダークヒーローかと言われれると、この1冊だけではそうとは思えなかったかな〜。ダークでもヒーローでもなかった。
最後の種明かしまでそもそもダークの部分は出せなかったわけだし、例えば顔を見せないまでもその凄惨なシーンが描かれるとかそういうのもなかったしさ、最終的な告白シーンでもそこに正当な正義が見えるかっていうと、そう感じさせるにはページ数少ないっていうかね。。。
最終的なオチは、そこは今までの神永先生作品にはないものだったかもしれないけど、それこそ「悪魔」とか「ダークヒーロー」と呼ぶには誠実過ぎたし純粋過ぎたし普通に悲しい人って感じは否めなかったな。。。期待し過ぎたってのがあるのかな〜。
Posted by ブクログ
麻見和志「殺人分析班」シリーズや、河合莞爾「ダンデライオン」を連想させる猟奇的な現場。
そんな猟奇殺人犯と相対するのは、米国で犯罪心理を学んだ天海と、なにやら超常的なスキルを持っていそうな阿久津。
冷静な犯人に対して、主人公たちがどのように立ち向かっていくのか。また、犯人と天海が過去に何かしらの繋がりがありそうだったり、警察上層部と犯人にコネがあるあるなど、面白くなりそうな要素がちらほら。
ですが読後の印象としては、期待値が高すぎたかなぁ、という感があります。
まず、阿久津の能力が高すぎるので、犯人にも同等の能力がないと主人公側が有利すぎるように感じられたこと。
また、犯人と警察上層部との繋がりは、それを補って理不尽なまでに主人公たちを不利な状況に追い込められる可能性のある設定だと思うのですが、そうしたシチュエーションがなかったこと。
それらが原因なのか、主人公たちが危機的な状況に陥ることがあまりなく、あっても安心して読めてしまうので、ハラハラドキドキできなかったことが残念。
とはいえ、クライマックスでの阿久津が語る真実には驚かされましたし、先に挙げた要素の真相や結末が知りたくて、割と夢中になって読めていたようには思います。そう考えると総じて良い作品なのかも、という気もします。