あらすじ
This is 伝奇! 田中啓文が世に問う伝奇小説。「猿猴、つひに蘇り、しかる後、人類を喰らふべし」……世界が崩れる!? ――聖徳太子による「人類滅亡」を意味する預言は真実か? 冬山で遭難した奈美江(なみえ)が洞窟で見たものは? 望まぬ妊娠、殺人事件、不気味な宗教団体、秀吉の埋蔵金……その背後に見え隠れする奇怪な「猿」の影。運命の嵐に翻弄(ほんろう)される奈美江は、やがて世界の根源の謎に迫っていく。著者渾身の文庫書下ろし伝奇小説。
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Posted by ブクログ
人間に滅ばされたとか、封印されたとかで、大人しくしてたんが、何かの弾みで復活して暴れるってパターンは良くある。
それが猿で、猿田彦、豊臣秀吉、聖徳太子などなどが、その血筋や!というのは、古代からの神話とかの流れで、ええ感じ。
でも、コーネリアス?ジーラ?…「猿の惑星」やん!それも初期の奴!(このストーリーには合わんと思うだけで、ええ映画です!)
一気に神話とかの世界から引き戻されてしもた…「猿の惑星」観て、凄い盛り上がるとかは、やめて欲しかったな。「宇宙猿人ゴリ」も出て来る…
何か興醒め…でも、これがこの作者の洒落っ気なんかもしれん。
まぁ、人の世界でも、猿の世界になっても、また、世の中乱れば、違った生き物の世界になるかもね〜
そもそも人が生き物の頂点とかやないと思うし。
Posted by ブクログ
オチは適当になってたり、
猿の惑星で盛り上がってたり
ちょいちょい雑だったけど
地底王国やら猿田彦やらムー的な、
あの頃私が夢中になったあれやこれやが
いっぱい盛り込まれて
個人的になんだか懐かしくなった一冊。
ていうか参考図書学研ばっかや!
サル顔のなみえといえばやはりスーパーモンキー
アムロの当て書きかな?
Posted by ブクログ
聖徳太子が訳した人類滅亡の予言を発端に繰り広げられる伝奇ホラーは非常に読み易くスピーディーな展開なので一気読みも難しくない。神話、秀吉の埋蔵金、UMA、謎の宗教団体…色々な要素が絡み合う。どう纏まるか心配するが田中啓文だから最後はハチャメチャだろうと勘繰るがオチはやや尻つぼみ。ギャグとシリアスの紙一重を探ったかの様な作品だが中途半端な部分が他読者の低評価に繋がったかも。この人にはやはり突き抜けたものを期待してしまう。でもグロ駄洒落控え目でもくだらなさをさらりと放り込む本作品は嫌いではない。
Posted by ブクログ
民俗学好きな(特に古事記とか好きな)人にはワクワクする物語と思う。
話の展開は想像できるところがあったけれど最後がこうなるかぁ…と思ったり。
船は、ノアの箱舟でも示してるんでしょうかね?
Posted by ブクログ
ミステリ、人情物とともに田中啓文得意の伝奇小説。SFもすばらしいのですが作者がてれるのか、遊びと駄洒落が満載で、凄い設定を破壊しまくるので万人にはお勧めできないかな。
伝奇小説は『郭公の盤』(合作ですが)以来。日本神話とUMA。謎の狂信集団を配し、田中啓文の巧みなストーリー展開で、正統派伝奇小説として仕上がっています。
ただし、作者は最後の2ページを書きたかったんだろうと思う。
そこから出発して、その前の伝奇小説部分を仕上げるのは流石です。
まさに猿まね
どこかで聞いた話をつなげあわせたツギハギ小節。
著者の勉強不足か?
特に猿田彦の位置付けがひどい。
単に猿の一文字でこじつけてますね。