あらすじ
安倍内閣の8年間、なぜ「保守」と「ネトウヨ」は何もできなかったのか!?
「自民党は『保守』ではない」
「民主党政権が『ネトウヨ』を生んだ」
「天皇陛下に弓を引く『保守』言論人たち」
「『ネトウヨ』は世界中を敵に回すアブナイ人たち」etc.
左翼に負けっぱなしだった“戦後保守"は劣化し、“ネット右翼"を生んだ。
「パヨク」VS「ネトウヨ」とは、「反・安倍」と「反・反安倍」の諍いにすぎなかった。
“戦後保守"と“ネトウヨ"の実態が明らかに……。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
保守やネトウヨは情緒的にしかものを考えない、経済を全く理解していない、反・反安倍という考え方しかできないなどといった指摘は、確かにその通りだと思った。また、小林よしのりやチャンネル桜の歴史も知らないことばかりだったのでとても勉強になった。
ただやはり他者を小馬鹿にする論調はあまり自分的には好みではない。自分の見識がもっと深まれば納得できるものなのかもしれないけど、今の自分には何となく違和感を感じた。
Posted by ブクログ
ネトウヨと保守をキーワードに、右寄りの近代史を語る。
倉山先生の本は全て、言葉の定義が大事であり、勉強不足の身からすると、やや独特ではないかと思うことも多い。
むしろ、世間で正確に使われていない、のかもしれない。
「保守」という枠組み自体が大事なのか、と思うところもある。
いずれにしろ、保守業界というものがこんなに、オタク業界に似た状況なのかと驚き。
色々示唆に富む。怒りと呆れが伝わってくる。
天皇に関わる論考は、全く同意。
最近そう思えるようになった。
他の人の本だが、若いうちにリベラルでないものは心がない、歳を重ねても保守でないものは知恵がない、という言葉は正しい気がする。
Posted by ブクログ
「保守」(カッコ付きなのがポイント)やネトウヨについて、なかなか歴史などを知ることはないので新鮮に感じながら読んだ。無論、著者のタイプも頭に入れながら読む必要はあると思うが、一意見としては面白い。
一方で、これらの人とあまり絡まずに、レッテルも貼られないようにしたいと思ったのが正直なところ。
急いては事を仕損じる
一部ご紹介します。
・警察は「保守」を監視対象にしていない。非合法活動を前提としていないからだ。
対して、目立つ活動をする民族派団体は、監視対象と思って間違いではない。
また、非合法活動が前提であると公言する人間が「保守」の集会に現れた場合には、公安調査庁は当の集会に一参加者として入り込み、
その人間を監視する。
・人は他者との関係が失われ、完全な孤独に至ったとき、自殺する。
国家もまた同じ。神のごとく崇められている国家指導者が、実は悪魔のような人物だったと知れ渡れば、その国家は崩壊する。
・教科書の執筆者は、自分が信じていない説を書くことが多々ある。
教科書とは、執筆者が信じる真実を書く場ではない。
だから、学会の約束事として、教科書の記述を指して執筆者を論難することは反則とされている。
教科書作りにおいては、こうした慣習法の存在を理解していなければならない。
イデオロギー以前のルールである。
例えば、最新の治療法を発見した医師も、学会(界)で認められていない段階では、それを教科書に書いてはならない。
仮に書いても「エビデンス(科学的根拠となり得る統計学的データ)がない」として排されるだけだからだ。
せめて、両論併記までが限界である。
・左翼が支配する学会において、言論の正当な勝負などありえない。
「保守」が左翼に負け続けたのは当然の帰結であった。
・テレビもプロレスと同じ、台本のあるショーなのだ。
それ故、討論番組で正しい結論を導き出し、社会を善導しようとしているなどと信じるべきではない。
『朝まで生テレビ』にせよ『チャンネル桜』にせよ。
・正しい政策を実現するには政治で勝たなければならない。
・皇室と国民の絆=国体(日本の国家としての基本的なありかた)
・自民党は当選回数至上主義なので、発言権を得るには時間がかかる。
少なくとも三回連続小選挙区で当選することが条件だ。
・敵対する双方と関係を維持する行為自体は、仁義を通している限り問題はない。
ただし、その相手との関係が自分にとって致命的にならない限り。
・最初から敵より、昨日までの仲間が敵対する方が憎らしい、というのはカルト集団によくみられる傾向だ。
・人は一人では生きていけない。そして誰と付き合うかによって、その人の真価が問われる。
Posted by ブクログ
言葉よりも情緒が重要な意味を持つ「保守」
流石に内情バラスだけでなく、ご自身が関わった範囲内であるが現在の言論界の低迷・混乱・カオスな状況を簡単に表現してくれる
歴史を楽しむ人間として古文書や資料から遠い昔に思いをはせるのだが、令和の時代の新聞や書籍から政治状況も誰が一番権力があるかもわからない気がする
日本の保守・左翼の言論が「反・安倍」vs「反・反安倍」という、個人への好悪だけで全エネルギーを費やされているのは笑うしかない(だから著者は「保守」と毎回『』をつける)
言論人は言論をやれないが言論人
国会議員は議員で入れればよい、国政に何をするつもりも無く税金を食い続ける
ちゃんねるくららができる前から倉山先生の動画を楽しんでいた、著作はもちろんコンプリートしているので、此の本の単語は全て知っているし、今までも不正確ながら知ったつもりでしたが、この作品は論文のように、過去の全てが上手くあてはまる
チャンネル桜(少し)も報道特注も見ていたし、杉田水脈のアレコレに最後通告のように見える言辞にハラハラしつつ、勝手に見放した気分になっていたが、この本で少しニュートラルになった
何も生まない「保守」よ!サラバ