あらすじ
時は16世紀。ヴェネツィア共和国の若き外交官マルコは、欧州制覇を目論むスペインとイスラムの盟主トルコに挟撃される国難打開の密命を託される。しかし、トルコでマルコを出迎えた旧友で敵国の宮廷深くに通じるアルヴィーゼの瞳にひとたび暗い光が灯ると、世界の命運は激しく変転していくのだった……。愛と陰謀が渦巻くルネサンス時代を描いた傑作歴史小説。『緋色のヴェネツィア』改題。
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Posted by ブクログ
舞台は16世紀のヴェネツィア。若き外交官マルコは、欧州制覇を目論むスペインとトルコとの外交戦線の最前線に立たされる事となる。
CDXという国家最高機密組織の一員として旧友であるアルヴィーゼとの再会から話が始まっていく。
物語は、最初にヴェネツィアの聖マルコの鐘楼から警察官が飛び降りるところから始まる。その事件の裏に隠されたスペイン王室が企んでいたマルコの愛人のオリンピアによるスパイ行為。また、アルヴィーゼ側のトルコ宮廷の軍人としての行動と末路。
事実を織り交ぜつつ、小説仕立てにする塩野七生先生らしい本になっている。
また、最後にマルコが次の都市に旅立っているのでオリンピアとの恋の行方も気になるところ。