あらすじ
人類史の最前線から秘宝館まで……人間って、面白い!
愛と好奇心が渦を巻く、興奮のルポエッセイ!
博物館が大好きな著者が、まじめに、ときに妄想を膨らませつつお宝や珍品に迫る。
「なぜ、こんなにたくさん集めなすった!?」という著者の素朴な疑問に答えてくれるのは、慎み深くも超キャラ立ちした学芸員さんたち。
人類史、鉱物、漫画、SM、服飾、地場産業、伝統工芸……
さまざまな世界と人間への情熱と愛と好奇心に満ちたルポエッセイ。
◎登場する博物館◎
長野・茅野市尖石縄文考古館
東京・国立科学博物館/風俗資料館
京都・龍谷ミュージアム
静岡・奇石博物館/熱海秘宝館
熊本・大牟田市石炭産業科学館
長崎・雲仙岳災害記念館
宮城・石ノ森萬画館/日本製紙石巻工場
福井・めがねミュージアム/越前和紙・岩野市兵衛氏
大阪・ボタンの博物館
解説/梯 久美子
装画/化猫マサミ
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
もう本当に楽しかった!
まるで先生とご一緒に博物館を巡れたようなライブ感と満足感。
博物館好きには堪らないルポエッセイではなかろうか。
しかも取り上げられている博物館がスタンダード型ではなく(各自治体にあるような一般的な博物館ではなく)何かに特化していたり、ユニークな手法を取り入れていたりと一癖も二癖もあるような場所が多い。
しかも寄り道と称して別の博物館にも立ち寄っていたりする。
中には秘宝館の話も。
爆笑しながら読みましたよ。
一度読めば、その博物館に行きたくなると思う。
基本的に読んでいて楽しいエッセイだが、取材自体は丁寧にされているので、解説本としても興味深い。
博物館に関わっている人たちに焦点が当たっているところも特徴だろうか。
この人たちも魅力的な人たちばかり(そして博物館経営に情熱的な人たちばかり)
その人たちの魅力を最大限に出し切って書いている先生のお人柄と筆力の高さよ。
文庫化に当たって、このコロナ禍での各博物館の現状にも補足が入っている。
幸い、どの博物館も開館中とのことでほっと一安心。
まだ個人的には旅行に行ける気分にはなれないが、この騒ぎが治まったときには、是非足を運ばせていただこうと思う。
行きたい場所があるというだけで、こちらは生きていける。
なかなか旅がしづらい時期だが、この本はそんなストレスを和らげてくれる、博物館めぐりをした気になれる本だ。
是非読んで思い切り笑って、思い切り堪能してほしいと思う。
Posted by ブクログ
目次
・茅野(ちの)市尖石(とがりいし)縄文考古館
・国立科学博物館
・龍谷ミュージアム
・奇石博物館
・大牟田(おおむた)市石炭産業科学館
・雲仙岳災害記念館
・石ノ森萬画館
・風俗資料館
・めがねミュージアム
・ボタンの博物館
寄り道
・熱海秘宝館
・日本製紙石巻工場
・岩野市兵衛さん(越前和紙の紙漉き名人)
博物館や美術館は好きだ。
でも、観光に行った先でそこに行くことはほとんどないので、実はあまり行けてはいない。
この本に出てくる博物館で行ったのは、国立科学博物館だけだ。
だからこんな本を読んでしまうと、知的好奇心がうずうずしてしまう。
特に『雲仙岳災害記念館』は、噴火直後に家族が立ち入り禁止区域内で仕事をしていたりするので、お互い元気なうちに一度行ってみたいと思った。
そして当時のことをあれこれ聞きたいと。
あとは『縄文考古館』も興味あるけど、長野県に行く予定がないんだよなあ。
長崎県もないけどさ。
それから『石ノ森萬画館』も行きたいよねー。
「サイボーグ009」が好きです。
北海道博物館も、もう少し頑張ってほしい。
開拓記念館の頃から何度も行っていたから、グレードアップしててほしかったけど、リピートしたいと思わなかったな。