【感想・ネタバレ】悪い夏のレビュー

あらすじ

26歳の守は生活保護受給者のもとを回るケースワーカー。同僚が生活保護の打ち切りをチラつかせ、ケースの女性に肉体関係を迫っていると知った守は、真相を確かめようと女性の家を訪ねる。しかし、その出会いをきっかけに普通の世界から足を踏み外して――。生活保護を不正受給する小悪党、貧困にあえぐシングルマザー、東京進出を目論む地方ヤクザ。加速する負の連鎖が、守を凄絶な悲劇へ叩き堕とす! 第37回横溝ミステリ大賞優秀賞受賞作。

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Posted by ブクログ

ネタバレ

全体的に面白かったけど、最後に、あ〜そうくるよな〜という感じで少しガッカリした。
守の気持ちはわかるし、一生懸命な人のほうが報われないことが多いよね、と思ってしまったぶん、救いが欲しかったな。

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2025年12月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あれよあれよと悪い方向にしか進んでいかないそれぞれの登場人物があまりに悲惨。

ただ、それと同時に佐々木くんのほんの少しの気遣いが美空に笑顔をもたらし、愛美にも変化が現れ始める。どうしようもない山田が美空にラーメンを子供用のお茶碗とフォークで食べさせてあげたり、クズでワルしか出てこないとは言え、そんなに悪い人ばっかりではない様な気もする。

あとがきで著書が述べている様に、他人が取るに足らない事で思い悩みもがいている姿は滑稽で愚かに映るのにいざ自分の身に降りかかると同じ様に悩む。ほんの小さな出来事や誰かの些細な一言でボタンを掛け違い、物事の歯車が狂っていくと思うと明日は我が身と静かに怖くなる。

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2025年11月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

最後まで救いがなかった。
美空が、手に入れ始めた幸せな生活を掴めなかった事が心に残る。
愛美の最後の母性は、救いようのない子供に対する救済という意味で描いたのでしょうか。
最後に取ってつけたように感じました。

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2025年10月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

後味の悪い!これぞイヤミスですね。
悪の教典のようなインパクトの強い本に最近出会えてなかったので面白かったです。

ワーカーの佐々木が奈落の底へと堕ちていくさま、
それを取り巻く人みんなが清々しいほどのクズ。

エピローグでは自分が生保になった佐々木。
イヤミスの結末として面白かったです。

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2025年12月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読みやすい。
途中から主人公が佐々木じゃなくて山田みたいになってるけど、佐々木が最後ちゃんと救われるのかと思ったら全然救われなくてどうしようもない悲劇だった。、

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2025年11月22日

Posted by ブクログ

ネタバレ

著者のデビュー作&横溝正史ミステリ大賞優秀賞受賞作とのことです。見どころは不正受給者・シングルマザー・公務員・ヤクザなど多様な人間たちがそれぞれの思惑で交錯し、破滅へ向かうさま。話の内容自体は重く絶望的だが、第三者から見ると少し滑稽に移るので、ドタバタサスペンスみたいな感じ。現行の生活保護制度に対する警鐘がまさか散々悪事を働いたアウトロー人間から語られるというのが面白い。最近読んだ伊坂幸太郎のグラスホッパーが好きな方は合いそう。

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2025年11月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なかなか進めなかったのだけれど、
時間作って集中して読めたら面白くなった。

山田がなぜかいいやつというか正気を保っていた人物になっていて応援したくなった。
最後の場面で宮田が「洋司さん」なんて呼んでる場面は無茶苦茶すぎて笑えちゃった。
人からもらった本だけど、なんでこれを選んでくれたの?という疑問も。

佐々木と愛美の穏やかな生活は喜ばしかったし、
最後は愛美が美空を本能的に守ろうとできて良かった。

「きっと踏みとどまるチャンスはいくつもあった。気づいていながら気づかないふりをして流れに身を任せた結果が今ここにある。」
身につまされるー笑

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2025年10月14日

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