あらすじ
よくわからないまま働き始めた君へ、「働き方のモヤモヤ」に答えを出す!
『ビジネス書図鑑』『世界「倒産」図鑑』著者が物語で贈る、「幸せ」と「仕事」を巡る12の講義
News Picks取締役 佐々木紀彦氏推薦
「すべての20代、30代に読んでほしい」
新人社員サカモトは自分が働く意味を見出せずにいた。
「このまま今の会社にいていいのか?」
「自分の価値とは何なのか?」
そんなサカモトや同期たち、新人社員の前に
伝説の人事部長「石川さん」が姿を現した――。
寓話から仕事や働き方に光を見出す
新感覚ビジネス小説!
感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
多くの人に知られている寓話を使って、働き方、ひいては生きていく上での教訓みたいなものがわかりやすく書かれている本でした。
加えて、新入社員に対して人事部長が語る、という小説のような本で、とても引き込まれた。
特に印象に残った箇所
○ネガティブケイパビリティとポジティブケイパビリティについて
(Session12 君はレンガの先に何を見るのか)
ネガティブケイパビリティは、答えの出ない問いを抱え続ける力、ポジティブケイパビリティは、問題解決力のことで問題を定義し、答えを出し切る力のこと。
勤務年数がたつにつれ、課題解決のための問いが山積、もしくは解決すべき問の設定から解決まで、スピードが求められる状況の中で、どうしてもポジティブケイパビリティに意識が行きがち。ただ、問いのなかには、性急に答えを出すと間違った判断をしてしまうことも存在するはず。(環境(外部・内部)の変化などが特に激しい状況では問いが複雑化してしまう)
自分で問いをシッカリ見極めて、急いで答えを出すべき問いと、そうでないものを区別することが重要であると感じた。
○ こいぬ座の不思議
現時点における自身のキャリアを「点」に例えた話。Steve JobsのConnecting the Dotsの例が挙げられていた。
有名な話だが、そこに星座の話を絡めていた。
星座は点と点をつないでいる。ただ、つないだ線を見たときに、それが何を表しているのかわからないことが多いことを
星座に例えていた。特にこいぬ座は2つの点を線でつないだに過ぎない。どう見てもこいぬには見えないが、キャリア
も同じで、ほかの人からすると何かわからないものも、自分で言い切ってしまう、自分にその線がどう見えるかが重要である、
と書かれていた。
これは本当に大切なことで、自分自身がこれまで積み上げてきたキャリア(点)をどう見るか、ということを真剣に
考えたい。とかく自身のキャリアを過小評価してしまいがちだが、それは人と比較するから。(評価は比較することで生まれる。もちろん
比較し評価することで、改善点を見出し努力する、ということもあるが、キャリアの価値はまず自分の物差しで評価したい)
このことが、自己肯定感にもつながるし、そのことが結果として、実現したいこと、自分が描く未来へつながるのではと
感じた。
ことあるごとに、読み返したくなりそうな良書でした。
Posted by ブクログ
面白い!この本に出てくる新人、3年目のメンバーと同様に、寓話から学べることについて考えてみた。なるほど、一般的な答えは綺麗事だな。でも、そのことより、そこから学べるビジネスや人間関係、キャリアに通じることを学べたことは大きいと思う。これは、なかなかすごい本です。社会人何年もやってるのに今更学べたってなんだという感じで、こんなの当たり前じゃんって人は、きちんと本質を見据えられる人で、それが理想だろうけど、多くの人は目の前のことでいっぱいいっぱいでできていないんじゃないかな。いずれリーダーになりたければ、いまからリーダーになる。自分の足りない部分に気付かされました。
Posted by ブクログ
主人公は新入社員として入ったサカモトが、その同期の同僚と一緒に受ける、
新入社員研修の一環で、計6回、毎週白石人事部長が講師のセッション。
そして、後半は、3年目を前に、また白石部長のセッションを、少し成長した同僚と受ける。
そうやって得た学びの内容は超盛りだくさんで、
親切な対話形式とイラストでも説明が補足されていて(かも著者ご本人が描かれているとあとで知る)、とても楽しみながら読みました。
こんな素晴らしい人事部長、出会える人は限られているので、ありがたい。
いろいろな寓話を一般的な視点や教訓に捕らわれずに解釈していく中で、
当事者の視点、というのを叩き込まれた、というか、
そして一見知っているようで具体的に落とし込められていなかった理論的なことを、理論からではなくて自分事から入って手繰り寄せるスタイル。そして、きれいごとだけではなく、平社員のホンネをわきまえたコメントも、モヤモヤをついてくれる。
読む前よりは、少し前向き帰なれる。
主人公に比べると、私はだいぶ社会に出でからは年月が経っているけれど、ためになるかと思います。
Posted by ブクログ
「なんとなく働き始めた」今となっては中年のわたし。育児に一生懸命になっているうちに、気がつけば働き盛りをすぎてしまったなぁ、と遠い目をしてしまっていました。
社会人なりたての若者向けの内容かと思いきや、そんなわたしにも響くところが多々あり、少し前向きになれた一冊。
自分の価値は自分で決めないこと。
モヤモヤした状況をキープするのもある意味ひとつの能力といえること。
このごろ仕事では節目を感じていたので、いまこの本に出逢ったことが意味をもつような気がしました。
寓話をもとに、ものごとは多面的にとらえることも大切、と感じられるエピソードが盛り込まれています。
つい見方が凝り固まり主観的になってしまうようなときにもってこい!
Posted by ブクログ
社会人一年目の新人研修、3年目の研修の二つの時期の研修を通してどういうメンタルで働くべきかを学べるビジネス書。
研修の講師は、人事部の40代の女の人。12回の研修では毎回「寓話」をどう解釈するのかを切り口に生き方の指針を示していく。
良かったと思った章は
5、北風と太陽
相手に憑依するくらいの姿勢で考え抜く事が重要
6、わらしべ長者
マイクロスキルは誰にでもあり、自分にとって当たり前でも相手にとっては特別なスキルであることは多々ある。付加価値は相手が決めるので、自分で限界を作らない。組み合わせとタイミング次第で価値が変わる。
7、浦島太郎
普段から自分が責任者だったらどうするかと言う与党思考で考えるトレーニングをする。
9、花咲か爺さん
尺度が単一で上位に行ったものが偉い、と言う価値基準を「偏差値教」と呼ぶ。偏差値教に入信すると、全ての事が単一の記号に変換された見方になってしまう。まずは、自分の人生を測る尺度は何かを自分で考えるべき。他人が決めた尺度の中で、多少の差に一喜一憂する必要はない。
この偏差値教って言う単語はなかなか良かった。
世の中、偏差値教は相当はびこってると思う。
より上の会社。より上の役職…
人の価値…って…もちろんそれだけじゃあない
より人の役に立つとか、心からやりたいとかあればもちろんキャリアアップも良しだろうし、満足もする面はある。とは思う。
多角的に多角的に
多面的に多面的に
自分の心が、琴線が何に惹かれるのか…
熟考し、目的を決めて、段階も考えて。
段階も楽しみつつ生きる。
働き方は生き方に通じる。
参考にはなります。