【感想・ネタバレ】フィレンツェ史 下のレビュー

あらすじ

本書を捧げられたジューリオは、教皇クレメンス7世となり、フィレンツェ、シエナを含むトスカーナ大公国の礎を築く。メディチ家による支配体制の確立に成功したわけだが、マキァヴェッリは単に君主制を志向していたのではない。実際本書では独裁的な君主のいないヴェネツィアをどの国よりも優れていると讃える。現実の政治に携わり歴史に学ぶことを重視したマキァヴェッリは、その国の政治風土や国民性にあう統治形態でなければ意味はないと考えていた。下巻にはメディチ家が誇る指導者・大ロレンツォの逝去までが描かれる。マキァヴェッリ理解に欠かすことのできない一冊。

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Posted by ブクログ

 マキアヴェッリのフィレンツェ史の第5巻から第8巻までがおさめられています。コジモ・デ・メディチの時代や,ロレンツォ・イル・マニーフィコの時代が中心です。ロレンツォ・イル・マニーフィコの死去までの時代の物語になっています。
 特に後半はマキアヴェッリの同時代の話ということもあり,読みやすいと思いました。パッティ家の陰謀の話やその後のロレンツォのナポリ行きの話などは,マキアヴェッリらしくうまく書いているなと思って読みました。上巻と同じで背景知識があった方が読みやすいのは同じでしたが。

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2019年02月11日

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