あらすじ
箒にまたがり飛翔する魔女、笛吹き男に連れられ姿を消したハーメルンの子供たち、暗殺された二人の米大統領の驚愕すべき共通点、悪魔に憑かれたルーダンの修道女、冷戦下のソ連で学生達を襲った凄惨な未解決事件、蛙の雨、ドッペルゲンガー、犬の自殺橋etc.
稀代の語り手中野京子が贈る、21の「怖い話」。
目次
ハーメルンの笛吹き男/マンドラゴラ/ジェヴォーダンの獣/幽霊城/さまよえるオランダ人/ドッペルゲンガー/ゴーレム/ブロッケン山の魔女集会/蛙の雨/ドラキュラ/犬の自殺/ホワイトハウスの幽霊/エクソシスト/貴種流離譚/デンマークの白婦人/大海難事故/コティングリー事件/十字路/斬られた首/ファウスト伝説/ディアトロフ事件
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Posted by ブクログ
西洋の不思議な話を集めたもの。21話からなる。
ハーメルンの笛吹き男、消えた子供達が史実であったことは興味深い。本当になぜ、消えてしまったのだろう。グリム童話で読んだことがあるが、「人を騙してはいけない」という教訓を述べるものだと思っていた。もちろん、そういう側面も童話にはあるのだと思うのだけれど、史実であるなら、何故それが起こったのか、は知りたくなるもの。あしべゆうほが絵を描いている「悪魔の花嫁」にハーメルンの笛吹き男の話があった。ネズミに襲われるラストが怖くて怖くて、今でも絵が頭に浮かぶ。
マンドラゴラ、子供はハリー・ポッターでマンドレイクと覚えていた。私は「エコエコアザラク」で覚えていた。うーん、時代の違い。犬が抜くことも知っていたけれど中野京子さんの「可哀そうなワンちゃん……。」には激しく同意。
ブロッケン山の魔女集会、の章にはゴヤの絵「魔女たちの集会」、ファレロ「魔女の旅立ち」が紹介されている。どちらも素敵だが、より肉感的なファレロの絵は大丈夫なのかな、と思った。ともにスペイン人なので、異端審問とかの心配をしてしまう。ヴァルプルギスの夜、子供の頃、子供向けの「ファウスト」を読んだことがあったのだけれど、ヴァルプルギスの夜についての記述の記憶はない。
蛙の雨、ファフロツキーズ、SEKAI NO OWARIの歌詞でこの言い方を知った。現象自体は知っていたが、蛙だけでなく、オタマジャクシ、魚もあったと思う。この章の始めに書かれている、子供の自殺に母親が手を貸してしまった事態のほうが、確率としては低すぎるくらいのように思う。
犬の自殺、この話は初めて聞いた。犬が飛び降りたがる橋の話は聞いたことがあるのだが、まあ人を飛び降りたがらせる橋や駅や崖があるとしか、思えないようなことは聞いたことがあるので、さほど不思議には思わなかった。しかし獣医は人間相手の医者よりも5倍も自殺者が多い、というのは初めて聞いた話だった。
ホワイトハウスの幽霊、この話も聞いたことがある。偶然の一致というのは凄いもので、数字の遊びみたいなものかもしれないけれど、確かにこんな偶然はなかなかないだろうなあ、とは思う。
貴種流離譚、ディカプリオ主演の「仮面の男」も見に行ったし、遙か昔にデュマの「鉄仮面」も読んだことがあったので、その話だと思ったが、他にもいろいろ出てきたのが面白かった。アレクサンドル1世の話はとても面白い。日本でも明智光秀は生きていて天海になった、とか、源義経は生きていてジンギスカンになった、などがある。やはりそのような話はロマンがあるのだろうか。
ディアトロフ事件、こちらも有名な話。実際に何が起きたのか、今は調べる術もなく、想像することしか出来ないけれど、こんなに想像を掻き立てる話もなかなかない。私は自然発生的なものだと思っている(雪崩や超低周波も自然発生だし)。人間は何でも出来るようになったかのように見えるが、まだまだ不可思議なことは残っているように感じる。
Posted by ブクログ
読書記録です。まだの人は読まないでね。
コーヒーを入れて静かに本を読むのは、一週間の仕事が終わった休日前の夜のごほうび。だけどこの本は夜中に読んじゃダメだったwなかなかにおどろおどろしいおはなしがいっぱい。さらっと書いてるけど怖すぎる内容。しかも史実だっていうんだから寝られないじゃない(;´д`)
「ハーメルンの笛吹き男」「マンドラゴラ」「ジェボーダンの獣」「幽霊城」「さまよえるオランダ人」「ドッペルゲンガー」「ゴーレム」「ブロッケン山の魔女集会」「蛙の雨」「ドラキュラ」「犬の自殺」「ホワイトハウスの幽霊」「エクソシスト」「貴種流離譚」「デンマークの白婦人」「大海南事故」「コティングリー事件」「十字路」「斬られた首」「ファウスト伝説」「ディアトロフ事件」