あらすじ
都会育ちの素人猟師が、鴨を追いかけ、鹿を捌き、猪と格闘して掴んだこの社会の歪んだ構造と、自然や命の姿。ワイルド・サイドからこれからの「生きること」を考えた痛快ドキュメント。
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Posted by ブクログ
「貨幣は便利だ。なににでも/なにからも、交換可能だ。逆説的だが、だからこそ貨幣の能力は限定的になる。強度がない。弾力性がなくなる。カネの切れ目は縁の切れ目。 ところが、鴨でも猪でも鹿でも、米でも野菜でも、あるいは、農作業の手伝いなどの労力でも、モノやサービスを無償で贈与すると、縁に切れ目がなくなる。なぜか。 人と人とがつながるからだ。顔を見知った、声をかけたことがある、笑い合ったことさえある、人間同士のネットワークができるからだ。」
この視点と言語化は相当に慧眼だと思う。金で買えるものは、たしかに幅広いんだけども、金で買えないものはすべからく人と人との関係性にしか存在し得ない。