突然人の心の声が聞こえるようになってから、人間の表の顔と心の声とのギャップに苦しめられてきた余村が、自分に想いを寄せる同僚・長谷部に心惹かれていくわけなのですが、真面目で無愛想と思っていた同僚が、自分が笑った瞬間に「笑った顔 いい」なんて心の声が聞こえてきたら、ほだされちゃって当然ですよね……!
プロポーズした彼女の残酷な心の内や、友人だと思っていた前職の同僚の内心の裏切りによって、深く傷ついていた余村を真っ直ぐな長谷部の心の声が癒やしていく――その過程がゆったりしたテンポで描かれていて、2人のいじらしさに胸キュンが止まりません!
中でも、初めてのキスをしながら「好き」「好きだ」という心の声が聞こえてくるシーン、悪意ある心の声にばかり触れてきた余村がどれほど癒やされたことか……。互いの身体を触り合ったときの、「好き」「かわいい」ビームもけしからんです。あんな心の声を浴びせられたら、普通よりも気持ちよくなってしまうのでは……?(妄想)
原作小説には、『言ノ葉ノ世界』、『言ノ葉ノ使い』(ともに新書館)という続編が。いずれにも本作の主人公・余村と同じく心の声が聞こえる男性が登場します。
「心の声が聞こえる」というファンタジー設定から、人の心の複雑さと、それを信じて愛することの難しさ尊さを描き出した本作。続編のコミカライズも座して待ちたくなってしまいます。
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切ない…!!
お互い避けてすれ違うシーンは胸がギューッとなります…!
最終的にくっついたのは良かったですが、
もうちょっとほのぼのイチャイチャを見てみたいです!
かなりストーリー重視で、言葉遣いやセンスがめっちゃ良いです。特に下巻は余村の告白もあり、いろんな意味でずっとドキドキしながら読み進めました。イチャイチャする展開はほぼ無いですが、胸が熱くなるようなぎゅっとされるような内容で感動系が好きな方にはいいと思います。
Posted by ブクログ 2020年09月03日
とてもいい雰囲気で距離も近づきつつある余村と長谷部。
でも、とある出来事から二人の仲に危機が訪れてしまいます。
下巻は切なくて胸が痛いシーンがあって、読んでいてほんとに辛かったです。長谷部の妹、果奈とも親しくなれて余村が不安を持っていた人間関係の悩みも和らぐのかなと思っていた矢先に、果奈の彼氏のせい...続きを読むで波乱の展開が。
自分の心の声を聴かれていたと知った長谷部は衝撃を受けますよね…どう余村と接していけばいいのか困惑するのは当たり前でしょうね。
でも、距離を置かれてしまった余村の気持ちを考えると、切なくて切なくて…
彼が悪いわけじゃないのに。
最後に長谷部が勇気を持って、余村を受け止めてくれてほんとによかったです!
大切な人を疑うことなく信じる気持ち。言ノ葉シリーズのテーマですよね。
エロ的には、裏表のない長谷部だからこその言葉攻めがはげしくて(笑)、萌えます。
攻様が無意識にイジワルなのがたまらないです…それに一生懸命健気に応えようとする余村がかわいくてたまりません。
このお話続きがあるのですが、ぜひともコミカライズお願いします~!
切ない、、、人の心が分かればと望んでいたが、手にしたら人の嫌な部分ばかり、でも突然その力がなくなって喜んでいたが、逆に分からなくなってしまって苦しそうな余村さんには 胸が苦しくなりました。
最後は気持ちが伝わりハッピーで良かったです。
また イチャイチャでラブラブな2人も見てみたいです。
なんだってー!エチなし!まさかのエチなしでした。すごく素敵なお話で、うるうるしてしまいましたが、そうか…エチなし…!!唯一の心残りです。
Posted by ブクログ 2022年02月12日
小説のコミカライズ版とのことで原作未読で上下巻読みました。
ある日心の声が聞こえるようになった青年・余村と余村に惹かれている実直な青年・長谷川の話。
ある日他人の心の声が聞こえるようになったとしたら?
メリット・デメリット両方あると思う。
人間嘘をつかない人はいないだろうし、それが人によっていい...続きを読む嘘もあれば最低な嘘もあって、その嘘に隠された真意とはなんだろう、人の考えていることってなんだろう。と考えさせられました。
人の心は一つじゃなくて色々な思いがあってその中から声に出された言葉が全てが本当でも嘘でもないこと、その着地点はまだまだ解決でなくても余村さんの救いになればいいと思いました。
続編もあるみたいなので二人の関係性の進展を読んでみたいです。
ある日突然、人の心の「声」が聞こえるようになった余村。そのせいで人間不信に陥り、世間と距離を置いて生きていた。長谷部くんに出会えて本当によかった。。できれば能力なくなるといいなぁ。