あらすじ
師走もはや十三日。極上の料理と温かな気遣いが評判の「立場茶屋おりき」でも、朝から男衆たちが旅籠の煤払いに余念がない。そこへ養護施設「あすなろ園」の雄次が心細気な顔をして通りかかった。猟師町にひとりで出かけてくるという。そこには、おりきたちの深い親心があったのだ――(「冬濤」より)。他、男と女の運命の悪戯を描いた「すみれ野」を含めた全四篇。思いやりにあふれる立場茶屋おりきを舞台に、市井に生きる人々の絆と想いを描き切る、待望の二十三弾。
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Posted by ブクログ
縁とは、不思議なもの。
一泊した大店の娘、その美貌で妾の娘を引き取った兜屋。
大名の側室に請われての旅の途中。
翌日掛川藩江戸屋敷では大事件が。
娘の替え玉として侍女がお手打ち、娘の行方はしれない。
おりきは娘によく似ていた侍女こそが母親ではなかったかと悲しむ。
京都の三吉に縁談が決まった。
おりきも結婚式に招待されるが長旅なので、双子のおきちに
代参させることに。
おきちは「女将」にはなりたくない!という。
困惑するおりき。
どんな結末になるのか?